第15話 柊花のゲーム
移動部屋のドアが開いて、自分の部屋に入った。TVを点けた。やはりまだ1時間半程しか経っていなかった。
迅「あぁもう!!まだ朝11時ぐらいなのにここ迄疲れるなんて・・・。」
自分の体が何か臭かった。鉄の様な匂いがした。
迅「そういえば・・・ここに来てから風呂に入ってねぇな。」
シャワーを浴びる事にした。シャワー室を開けて、服を出して服を脱ぎシャワーを浴びた。手や顔に付いた血が洗い流されていった。
迅「ふぅーー。心が安らぐ・・・。」
シャンプーして頭を洗い、リンスを使い、ボディーソープを使って体を洗った後体を拭いて服を着た。
迅「湯溜めたかったな。」
少し寛ぐ事が出来た。ゲームを除けばとても設備が整っており、食事も何もかも完璧なホテルに無料で泊めてもらっている所だった。
迅「まぁゲームの所為で台無しだけどな。」
またチャイムが鳴った。TVの時計を見るとまだ、12時ぐらいだった。
迅「早すぎるだろ!」
TVの画面が変わった。
TV「休み。」
迅「え?やっ休み?」
何処を見ても数字は書いてなかった。チャンネルボタンを押しても、変化は無かった。
迅「じゃあ今回のゲーム。俺は参加しなくても良いって事か・・・・・・。」
ホッとした。タイマーが10:00から00:00になると、普通の番組に変わった。
迅「本当に良かった。」
涙が出る程嬉しかった。
迅「はっ!そうだ!あの2人は!?2人はどうなんだ!?」
自分の部屋から出たが、2人の部屋は知らなかった。
迅「はぁ。まぁ良いか・・・・・・。」
そのまま扉を閉じて、ベッドに座りTVを見た。もう誰が死のうが関係無いと思えてきた。ピンポーンと鳴った。まさか!と思い急いでドアを開けた。だが目の前に居たのは、市香でも、清志でもなかった。目の前に居たのは、妹である柊花だった。
柊花「お兄ちゃん・・・良かった。」
顔には血が付いていた。
迅「なっ!!おまっ!どうした!その血!」
柊花「さっきのゲームで・・・・・・目の前で人が真っ二つに・・・・・・。」
迅「とにかく中に入れ。」
柊花「うん。」
ガチャっとドアを閉めた。柊花をベッドに座らせた。
迅「何か頼もうか?」
柊花「うん。」
セルフサービスで柊花が好きなハンバーグを注文した。
迅「飲み物は?」
柊花「じゃあ・・・オレンジジュース。」
迅「オレンジジュース。あぁ以上だ。」
電話を切って元の位置に置いた。迅は柊花の目の前の椅子に座った。
迅「一体どんなゲームをしたんだ?確か2回ゲームがあったよな?」
顔を横に振った。
柊花「ううん。最初は何か休みって。そして、さっき朝のゲームをしたの・・・・・・。そのゲームで人が真っ二つになって・・・、恐ろしかった・・・。」
その話を詳しく教えて貰った。
〜柊花〜
柊花「私の・・・初めてのゲーム・・・。」
其処には5人の名前があった。当然自分の名前があった。
柊花「え?それで何をすれば良いの?」
周りを見渡して何とか移動部屋を見つけた。TVに書いてあった番号を押して、その部屋に向かった。ドアが開いた。
柊花「何処よ・・・・・・此処・・・。」
一歩足を踏み込んだ途端に、横から手下が口に布で無理矢理抑え付けられた。目が覚めると、首に何か付けられていた。
柊花「なっ!何よ!!これ!!!うぅ!!」
いくら手で外そうとしても外れなかった。柊花の外そうとする時の音で皆が起きた。首輪に鎖が付けられていて、鎖の方向を見ると縦に置かれた大きなチェーンソーがあった。皆が柊花と同じ動きをした。TVが点いた。
TV「どうも皆様。今回貴方方が行うゲームはこちら。人間真っ二つゲームです。」
???「はぁ!?何言ってんだよ!!」
1人の男がTVに向かって怒鳴った。TVは生中継では無かった為、男の怒声を無視して進めた。
TV「このゲーム、上手く行けば誰も死にません。」
柊花「死な・・・ない?」
??「どういう・・・事?」
TV「ではルールを説明していきます。貴方達は目の前にある箱の中にある鍵を取って下さい。」
???「箱?」
前の方に光が灯された。奥には透明な箱があり中に鍵があった。
TV「制限時間は30分。それでは以上ルール説明は終わりです。後は皆様にお任せします。それでは。ゲームスタート。」
TVが切れると、四方に付いてあるタイマーが動き出した。
柊花「どうすれば!!」
1番左の男が動き出した。先程怒鳴った男だ。
??「徹也さん!!まだ様子を見た方が!」
徹也「黙れ!零!!秘書のくせに俺の指図するんじゃねぇ!!」
この会話で何と無く関係はわかった。あの徹也という人。TVの名前で苗字はわかっている。零という人もだ。本田 徹也と、島原 零。恐らく徹也が社長で、零が秘書なのだろう。それが何処の会社の人かわからないが。徹也が前に進んで行った。だがその度苦しくなっていた。
柊花「ぐぅ!なっ何?」
後ろを見ると鎖を巻いてある棒が回っていた。
柊花「そっ!そんな!」
柊花も足を一歩踏み出した。すると徹也が
徹也「急に首が!」
後ろに転けた。
柊花(わかった!このゲームの仕組みが・・・・・・。)
それは、柊花の直ぐ右の人も同じそうだった。