18/44
動き出した世界
真っ白な世界が台所に変わり、酷かった頭痛と目眩も治まった。
「いや、なんでもないよ」
俺はそう言い、時計を置いてリビングに戻った。
来年は、どんな厄年になることか…………
それにしても、さっきの現象は一体なんだったのだろうか?能力か?もし能力だとしても使いみちがない!年明けたら漫画読もうっと。
そして、新年がやって来た。俺は蕎麦を啜りながら姉ちゃんと新年の挨拶を交わし、部屋に戻る。部屋に行く前に姉ちゃんは新年会のことを話した。
「新年会……か」
嫌な事は忘れよう‥‥新年会か。皆元気かな。
「変わらないなんてこと、あるわけないじゃないの」
オカマ口調の男性が静かに微笑んでいた。