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時を駆ける青年
「あれ……?俺の部屋?」
目の前が真っ暗になったと思えば、自分はベッドの中にいた。
「夢……か」
随分と繊細な夢だったな。俺はリビングに行こうと思い起き上ろうとした。
「あれ?なんだ?」
何かに抱きつかれている感覚がする。俺は恐る恐る後ろを見た。
「姉ちゃん!?」
そこには夢と同じように姉ちゃんが寝ていた。
しばらくして
「ごめんね~ちょと眠たくなってお姉ちゃんも寝ちゃってた」
姉ちゃんが軽くそう言って笑っていた。
さっきのは正夢だったのか‥‥。
「お湯沸かしてくるね」
姉ちゃんが台所に行き、
「年明けちゃった!!」
と叫んだ。
「時計がずれてるな……」
俺は台所まで行き時計を見た。
「1時間くらいずれてるな……」
そうして俺は時計の時刻を直した。この後だっけな夢が途切────
「……え?」
俺の部屋にいた。