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新年になるョ全員集合!
「いや~ごめんね、眠くなっちゃってさ~」
リビングにある机に座り、姉ちゃんが軽くそう言った。
「眠くなったからって人が寝ている布団に入ってくるもんですかね……てか、自分の部屋で寝なよ…」
俺の姉ちゃん、竹中茜。県外の大学に通っていていつもはそっちの方で暮らしていて、この家には大抵俺1人だ。
「だってぇ久しぶりに春くんに会えて、寝顔も可愛いかったんだもん~」
そう言って姉ちゃんは俺に抱き付き頭を撫でてくる。
「そうだ、年越しそば作るね!」
姉ちゃんはそう言うと台所へお湯を沸かしに行った。……変わってない、全然変わってない。姉ちゃんはこの現象が起こっても何も変わってはいなかった。変わったら怖いけどね……。
「あ、年明けちゃった。」
台所の方から声が聞こえてた。年が明けた?まだ11時20分だぞ?
「姉ちゃんまだ年明けてないよ」
「え?でも時計が…」
「時計?」
俺は台所まで行き時計を確認した。12時20分を示していた。
「1時間ずれてるな……」
時間がずれていることに気づき、時間を戻した。
「───ん?」
目の前が真っ暗になった。