表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/22

キャラメル

 私は、キャラメルを見る度にあなたを思い出してしまい、切ない気持ちになる。

 その原因は高2の時だ。



 私は、高2のはじめから、同じ部活の先輩(河間(かわま) (くう))とつきあいだした。

 そして、1年間ずっと仲がよく、喧嘩なんてしたことが無かった。


 先輩の卒業式が終わり、デートへ出かけた。

 先輩はお菓子を取るユーホーキャッチャーで、少し大きめのキャラメルを取ってくれ、私にくれた。

 しかし、この日から2日間、先輩と連絡がとれなかったのだ。


 3日後、やっと先輩が電話に出てくれた。...かと思ったが、それは知らない人だった。

 「もしもし、河間 癒衣(ゆい)ですけど、空君にお電話ですか?」

 「はい。」

 「空君とはどのようなご関係でしょうか?」

 「前、同じ高校の同じ部活で空先輩の彼女です。...ところであなたは誰ですか?」

 少しの沈黙が訪れた。

 「私は空君の妹です。…話を戻しますが、落ち着いて聞いてください。空君は…………

 「え?」ウソ...。

 じゃあもう先輩の笑顔を見ることはできないの?

 「それでは失礼いたします。」

 ガチャッ プーッ プーッ

 電話は切れてしまった。

 まだ聞きたいことがあったのに。




 私はアルバムを開いた。

 そこには、とても幸せそうに笑っている彼の写真があった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ