妖精
ある一部の地域では、『この地域のどこかの山にある湖には、花の妖精がすんでいる。』という、古くからの言い伝えがあった。
とある男の子が山道を下りていました。おとこのこはふと、おばあちゃんの言っていたことを思い出した。「この地域にはある言い伝えがあるんだよ」と、言い伝えを教えてくれた。男の子はそれが気になって、冬の寒い山へ湖を探しに行ったのだ。
「やっぱり、そんなの嘘だったんだよな。妖精なんて居るわけないかぁ…。」
おとこのこは独り言を呟いた。と、その時、男の子は石に躓いてしまった。そして薄く張った氷を割って、冷たい冷たい水の中へ頭からダイビングした。寒いので、急いで顔を水面に出した。しかし、男の子の目に映る景色はいつもと違っていました。水面にはとても綺麗な花が咲き乱れていた。それに、さっきまで冷たかった水が少し温かくなっている。
男の子は一輪だけ咲いていない花を見つけた。その、両手で包み込めそうなほどの大きさの花に近づくと、その花はゆっくり開いた。その花の中には、とても美しく、小さい妖精さんが小さな寝息を立てて寝ていた。妖精さんは僅かに目を開けると、可愛くほほえんだ後、再び眠りについた。