その夜に
掲載日:2026/03/02
(短歌)
斬るほどの
さみしさだけが波の音
みたいな慰めだけをおさめる
飲み干した
辛い想いを微笑んで
緑の庭に猫は鳴くニャン
罪よりも
爪の尖りに怯えてる
ジャンジャン横丁あるく天女か
ただゴメン
なんて呟く少年の
ころにこころに蘭をみたけど
いかないで
たったひとりで生きるのは
遠い右目の涙ささくれ
いつだって
不思議みたいな慰めを
血の出る嘘と想う峻烈
ただ生きる
ゴミの流れるドブをみて
いちばん綺麗な言葉に憧れ
たとえても
生きるこの手は空っぽで
悲しいだけの愛もつかめず
風音が
色さえなくてただ生きた
おまえの意志を洗っておくれ
舐めるよう
口笛を吹くその口に
やさしいキスをあげてもいいかな




