表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カルテット・マジコ  作者: piku2dgod
Issue#04 I I I I Tales from Topographic Oceans

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

291/301

issue#04 I I I Tales from Topographic Oceans CHAPTER 01 22

ホットショットは、軌道を蛇行させながら弾幕の嵐をすり抜ける。炎の渦を纏った両手からは次々と火球が撃ち出され、姉妹たちへ迫るミサイルを片端から撃墜していく。その空域には、幾筋もの爆煙の航跡が、慣性の力に従って長く刻み込まれてい

った。


「……着地するよ! 隊列を崩さないで!」


ホットショットの烈火が切り開いた一瞬の回廊――その焼け爛れた弾幕の合間へと、イムノを先頭にして、残る2人も軌道を変えながら頭から突っ込んでいく。岩陰から新たに姿を現した対空砲台が火を噴くが、それらは学生服の剣士が放つ、より速く、より精緻な光の点滅によって、その機能を永遠に停止させていった。


ついに3人は、山肌の各所に標的を定め、ほぼ同時に大地を打ち砕いて降り立つ。


着地の衝撃が巻き上げた濃密な土煙が、一帯の視界を完全に覆い隠した。やがて、その土煙の帳が風に流されて晴れていくと、そこには2つの対照的な戦いが、すでに劇的なコントラストで描き出されていた。


一方では、巨体そのものが凶器であるカバの獣人ハヴォックの剛腕と、イムノのガンブレードが、

互いの全質量を乗せて激しく衝突し、火花を散らしている。もう一方では、プロディジーが薙ぎ払った長大な鎖が、ミーティスが展開した呪符の群れに――ボールとバットのよう激突し、その第1波をまばゆい光と共に爆散させていた。


「ヘッヘッヘ、待ちくたびれたぜ、ガキども!」


ガンブレードの刀身を、腕力だけで強引に押し返しながら、ハヴォックは地を揺るがす咆哮を放つ。その剛腕が振るわれるたび、衝撃が大地を伝い、周囲の土砂を津波のように波打たせた。


「行かなくていいの?動物園の開園時間、とっくに過ぎてるけど!?」


イムノの皮肉な挑発が、戦いの激化を告げる合図となった。彼女のガンブレードが鋼の閃光を放ち、ハヴォックの拳と正面から激突すると、衝撃波がブロック状に地面を砕く。


そのはるか離れた場所では、ミーティスの呪符障壁が瞬時に展開される。

プロディジーの長大な鎖が、大気を生き物のようにうねらせながら、

超高速の打撃となって呪符の壁に激突し、連鎖的な爆発が地表をえぐり取った。


そのすべてを俯瞰するホットショットは、山頂上空に君臨する、空飛ぶ要塞そのものだった。

彼女は、あらかじめ定められた一帯を文字通り「浄化」するべく、


両腕から無数の火球を生み出していく――爆撃機の爆弾倉から投下されるように、延々と。


火球は地上へ殺到し、山肌の一帯を舐め尽くした。連続する爆発が、狼の群れの疾走する足跡のように絶え間なく刻まれ、木々も岩も、そこに潜むすべてを等しく塵へと変えていった。


その乱戦のさなか、ただ1人、スヌープキャットだけは様子が違った。彼女は眼前の弾幕を無視し、着地の衝撃を一切殺すことなく、その両の拳を、大地そのものへと深く、深く叩きつけた。


「せーのっ……にゃああああああっっっ!」


あどけなさの残る絶叫が、空気も大地も震わせ、まるでこの星の核にまで響くかのような共鳴を生み出した。ただ莫大なエネルギーだけが、白い衝撃波の円環となって山頂から一気に広がり、蛇蝎山をなす岩盤のすべてを、心臓のように、1度だけ暴力的に脈打たせる。それは攻撃というより、大地の構造そのものを、彼女の意志の下に「再定義」する、天変地異の序曲だった。



高評価やブックマーク、本作のご紹介、Xのフォローなどで応援いただけますと幸いです。制作の大きな力になります。


https://x.com/piku2dgod


本家:ページ中にキャラのコンセプトアートなどあり

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=24843658

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=25490740

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=26572256

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ