issue#04 I I I Tales from Topographic Oceans CHAPTER 01 12
マクロブランクやシャカゾンビが作業に没頭する中、
プロディジーの意識はとうにその一帯から逸れていた。
彼の視線は、薄闇に沈む研究室の一隅――そこに安置された、
ひときわ青白く透きとおる光を放つ、巨大なクリスタルに引き寄せられていたのである。
台座の上で静かに鼓動するそれは、人の頭ほどの大きさを誇っていた。
退屈を持て余したプロディジーは、隣でスマートフォンをいじっているハヴォックの脇腹を、
ナイフの柄でつつきながら小声で言う。
「おい、見ろよ。……なぁ、あれ、ダーツの的にちょうどいいと思わねぇか?」
「んぁ?……ああ、アリだな。真ん中当てたほうが勝ちだぜ?」
間の抜けた同意に、プロディジーの口の端が悪戯っぽく吊り上がる。
彼はナイフを指先で弄び、軽く構えると、数歩後ずさって的との距離を取った。
シュッ――。
手首のスナップだけで鋭く放たれた刃が、空気を裂いて飛ぶ。
次の瞬間、硬質な音とともに、刃はクリスタルのわずか数cm横の壁に深く突き刺さり、
その切っ先を震わせた。
「……お、いきなり惜しい!」
「よし、次は俺の番だ!」
ハヴォックが興奮して身を乗り出した、まさにその時だった。
ふたりの肩越しに、冷たい影がすうっと差した。振り返るまでもなく、
空気の重さだけでわかる――自分たちの身に、これから何が起ころうとしているのかを。
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本家:ページ中にキャラのコンセプトアートなどあり
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