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第9話:狩る者と狩られる者

進化を終えた俺は、新たな能力を確かめるべく慎重に洞窟を移動していた。シャドウ・ミミックとしての力――特に「影潜り」は、これまでの俺の生存戦略を大きく変える可能性を秘めている。


(まずは試してみるか)


 俺は壁際の影に意識を向け、じわりと体を沈み込ませる。すると、まるで闇に溶けるように体が消え、俺は影の中を自由に動けるようになった。


(……すごい! まるで透明になったみたいだ)


 影の中では音も立てずに移動できる。しかも、普通に歩くよりもずっと素早く移動できることに気づいた。今までは敵から隠れるのが精一杯だったが、これなら狩る側に回ることもできるかもしれない。


(よし、実戦で試してみよう)


 俺は洞窟の奥へと進み、獲物を探し始めた。しばらく行くと、先ほど倒したゴブリンよりも一回り大きな個体が仲間数匹を引き連れて歩いているのが見えた。


(リーダー格か……強そうだな)


 だが、今の俺には「影潜り」という強力な武器がある。慎重に影の中を移動し、ゴブリンたちの背後に回り込んだ。彼らはまったく俺の存在に気づいていない。


(……今だ!)


 俺は影から飛び出し、リーダー格のゴブリンの首元に食らいついた!


「グギャアアッ!!」


 奇襲を受けたゴブリンが悲鳴を上げる。だが、俺はすぐに影へと潜り込み、仲間たちの攻撃を回避した。そして再び別の影から飛び出し、次のゴブリンに襲いかかる。


「ギギィッ!? ギャアア!!」


 一瞬のうちに二体のゴブリンを仕留めた。残ったゴブリンたちは混乱し、仲間の死体を見て怯えている。


(このまま一気に片付ける!)


 俺は影から飛び出し、残ったゴブリンたちを次々に捕食していった。最後の一匹が絶望したように悲鳴を上げ、逃げ出そうとしたその瞬間――


「ガバッ!!」


 俺の牙がその首を捕えた。


《ゴブリンリーダーを捕食。経験値を獲得》


《レベル4に上昇》


《新スキル「影縛り」を獲得》


(新しいスキル……!?)


 俺は獲得した能力の詳細を確認した。


《影縛り:自身の影を伸ばし、対象の動きを一定時間封じる。スキルの使用中は自身も移動不可》


(なるほど……うまく使えば、敵を拘束して確実に仕留められるな)


 俺は新たな力を試しながら、さらなる成長を目指し洞窟の奥へと進んでいった。この世界で生き残るために――そして、最強の存在へと進化するために!


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