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-75- 偉い人

 出世したとき、自分は偉い人なんだぜ…、さも自分が大物だと言わんばかりに誇る人は、そう大した大物ではないでしょう。^^

「えぇ~、議員を代表して議長就任のお祝いを述べさせて頂きます…」

 某代議士は、さも自分が議員の中でも偉い人なんですよ…と言わんばかりに語り始めた。本会議場に着席した他の議員にすれば、着飾って語ってらぁ~…くらいの眠い気分である。^^ この祝辞を述べる代表議員は、確かに当選回数が多く、それなりの実績もあったが、そろそろ引退された方が…と内心で思う同じ党内の議員も少なからずいた。だが、偉い人に面と向かってそうは言えなかった。

「…ご就任されましたお祝いの言葉と致します」

 本会議場から一斉に拍手する音が響き渡る。議員は正面で軽く頭を下げ、さも偉い人のように品を崩さず、読み上げた原稿を速記者席に置くと自分の議席へと戻っていった。私は偉い人なんですよ…という態が議席につくまでの歩く姿に見え隠れしないでもない。

 出世しても自分を底辺に置く人は、それまで以上に出世していくようですが、自分は偉い人だ…と(おご)る人は、先がそう長くないようです。^^


                   完

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