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-72- 慌しい
出世しても慌しい暮らしは蒙御免りたいものです(大相撲の本場所が始まりましたから番付表の言葉をかけ言葉にしました^^)。
今場所から小結に昇進を果たした豚嵐がアナウンサーのテレビ取材に応じている。
「関取っ! おめでとうございますっ!! ついに三役ですねっ!!!」
「どうも、有難うございます。一日、一番っ! が実りました…」
「今後、三役の先も見据えて、ということになるでしょうか?」
「あと、十四日ありますから、とにかく一日一番っ! で頑張りますっ!」
「はいっ! 一日一番っ! で快進撃して下さいっ! えぇ~本日は、猪口部屋の新小結、豚嵐関をお訪ね致しましたっ! 関取、どうもっ!!」
「いや、どうも…」
豚嵐は笑顔で軽く躱した。軽めの下手捻りである。^^
三役に昇進し、マスコミ取材などで何かと慌しい日々が増えてきた豚嵐は、インタビュー取材を終え、慌しいな…と、少し心労ぎみに思った。
出世すれば何かと気苦労も増えて慌しくなりますから、それに耐えねばならず、大変なんですね。^^
完




