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-47- その後

 問題は出世したその後の身の有り方だろう。

━ 祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰のことわりをあらわす 奢れる者も久しからず ただ春の世の夢の如し ━

 平家物語の序章に書かれたように、出世したあとの奢りは組織や身を亡ぼす原因ともなる。出世したからといって、決してその後を軽んじてはいけないという教訓でもある訳です。^^

 対立する常務派を退け、ついに念願の社長の座に就いた虎崎は飛ぶ鳥を落とす勢いで社内改革に取り組み始めた。

「ちょっと、やり過ぎじゃないか…」

「トラトラトラだな…」

「白河の 流れの水の清すぎて 元の濁りの 田沼ぞ恋しきってとこか…」

「ははは…上手いっ!」

「前の社長のときは働きやすかったもんな…」

「ああ、息継ぐ(ひま)もない…」

 虎崎が社内改革に乗り出して一年後、会社の営業実績は右肩下がりとなり、当期純利益も大幅に減収へと陥った。

 出世したからといって極端に変化を試みるとその後の動向が悪くなりますから、身を亡ぼす張り切り過ぎはやめた方がいいようです。^^


                   完

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