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-26- 幸せ

 出世と幸せの関係を考えてみよう。出世すれば幸せになれるのか? という疑問についてです。^^

 谷脇は考えなくてもいいのに、しみじみと考えていた。自分が会社のイベントに参加したときは雨になるから、「お前は雨男だな…」と、皆からよく言われていたからである。よくよく考えれば、確かに谷脇が加わった会社のイベント当日は雨がよく降った。イベントでも、とりわけ大きな部類である会社の運動会は谷脇も楽しみにしていたから、休んでこっそり見物しようか…などとも考えたが、休むのも卑怯(ひきょう)だな…と思い直し、休まないことにした。本当を言えば、これ以上、雨男と呼ばれれば出世に響く…と谷脇は単純に考えたからである。そしてその日がどうなったか? といえば、少し雲が多かったものの雨は降らなかった。谷脇はこれで出世できるな…と、また単純に考えた。雨男と会社で言われなくなれば、上司の印象もよくなり、出世の道も開けるだろう…と、単純に思った訳である。そう思うのは勝手だが、谷脇は残念ながら出世できなかった。これも、仕方がない。^^ だが上手くしたもので、この年以降、地球の環境変化によって会社は不振に陥り、昇格人事は見送られることになった。その結果、谷脇は出世を考える必要がなくなり、幸せになった。それには、地球環境の変化で、いつの間にか雨男と呼ばれなくなったことも原因していた。

 人は出世の理由がなくなれば、幸せになれるようです。^^ 


                   完

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