表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/100

-24- 速度

 出世する速度は人によって違う。もちろん、ゼロの人もいたりマイナスの人もいる訳ですが、これだけは、AI[人工知能]を駆使しようと変えられず、どぉ~~しようもありません。^^

 戸坂の出世は停滞していた。入社後、十数年は順調に昇進していたが突然、その速度はゼロとなり、中年までピタッ! と見えない障害の壁が立ちはだかるように停止していたのである。成果を会社に(もたら)しているのに出世できないその原因がなぜなのか? は、戸坂本人にも分からなかった。今年も莫大な営業実績を上出したにもかかわらず、春の人事異動では何の音沙汰も戸坂にはなかった。戸坂は、もう出世を考えるのはやめよう…と決意した。ところが、である。急に出世の速度は(せき)を切ったように加速を始めたのである。その原因が何なのか? は、戸坂自身にも分からなかった。

「戸坂君、急な異動で申し訳ない。明日から人事部長をお願いしたい」

「ええ~~っ!! 私が、ですかっ!!?」

「そうだよ、君がだよ…」

 (いぶか)しげに専務は戸坂を眺めた。課長補佐の戸坂は副課長、課長、次長を跳び越え、陸上競技の三段跳びのようにホップ→ステップ→ジャンプと出世を果たしたのである。コケコッコォ~~![英語では、クック、ドゥドゥドゥ~~!]と驚けるその速度は、野球大リーグの某日本人選手のように記録を打ち立てるほど英雄的なものだった。^^

 出世の速度は目に見えず、突然、プラスにもマイナスにも加速します。止まったまま安定し続けた方が気楽でいいのかも知れませんね。^^


                  完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ