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-15- 形(かたち)

 出世するといっても、その到達点までには様々な(かたち)がある。信長公や太閤様のような形もあれば、家康公のような形もある訳だ。到達して出世するのは同じだが、出世以降の継続性も含め、その形は千差万別で違うのです。

 落川は辣腕(らつわん)で、入社後、(わず)か数年で常務にまで出世したが、そのあとがいけなかった。闇のインサイダー取引が発覚し、逮捕されて失職したのである。辣腕の才による取引の裏には魔が潜んでいたのだ。本人も悪いこととは知りながら、出世の誘惑には抗しきれず、引き()られるように悪の道へ手を染めていった。出世の形としては最悪の結末となったのである。

 一方、尾花は枯れ(すすき)のように目立たない出世の形を歩んでいた。

「ほう、君だったか…。お疲れさんっ!」

 尾花の隠れた実績が上層部に認められたとき、彼はすでに中年になっていた。それでも、その実績は会社上層部に高く評価され、経営トップの執行役員まで破格の出世をしたのである。出世は遅かったが、形的には結果オーライとなった。

 この例のように、人が出世する形は様々ですが、出世したその後が問われるようです。^^


                   完

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