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-10- 運

 出世にも運が付き(まと)っているように思える。運がよければスイスイと、さほど努力しないにもかかわらず出世でき、運が悪ければ必死に悪戦苦闘しても出世できない・・という現実が事実、存在するのです。^^

 倉窪は最高学府のT大出身者だというのに、どういう訳か出世できない男だった。勉学に(いそ)しみ、努力してT大に入学したときの倉窪の気分はバラ色で、前途洋々だった。だが、エリート官僚の制服組として霞が関のとある中央官庁に採用されてからというもの、彼の出世運は、ピタッ! と止まったのである。その原因が何なのか? 倉窪本人にも分からなかった。

「ははは…そりゃ、簡単だよ倉窪。お前の周りを見てみな。Tがほとんどだろっ?」

 倉窪は親友がそれとなく話す言葉を一瞬、考えた。Tって何だ…と。だが、それはすぐに理解できた。倉窪が勤務する周囲のエリート官僚は、ほとんどがT大出身者だった。運がなかったのではなく、倉窪には同僚を上回る才覚、技量がなかっただけだったのである。

 このように、出世できず、自分には運がない…と思える人にも、何らかの原因が必ずあるのです。それが分からず、自分は運が悪い…と、まあ、話はこうなる訳です。^^


                   完

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