6話 冒険者試験
「わかった。ならいくぞ!」
試験官が突っ込んできたのを見てすぐに手を剣に変え、受け止めたが、流石に剣が重い。ゴブリンとはやはり違うのを改めて確認し、受け流してすぐに空いている左手を硬くし殴る。どうやらそこそこ効いたようで一旦距離をとってきた。
「お前強いな。舐めてかかった訳じゃないが武器はしっかり使えるんだな」
「当たり前だろ。武器を使えないのはただの自殺行為だろ」
「その自殺行為をする奴がどんだけいるか...。それより、次は本気で行くぞ」
さっきと同じように突っ込んできて、また受け流そうと思ったが、急に姿が消えた。どこかと思ったが、こういうのは基本的に後ろ。おそらく首を狙ってくるので、かがんでよけそのまま回って攻撃。後ろに跳んで避けようとしてきたが、剣を伸ばしてそのまま直撃させた。一応刃は潰してあるので大丈夫なはず。
「痛ってー。なんで後ろに回ったのに避けられたんだ?」
「ただの勘だ」
「手は剣に変わるし、その剣は伸びるし、手は硬いしお前色々不思議な奴だな。試験は合格だ。だが、お前の弱いところを言っておこう。リーチが伸びたりするのは強いが、それが効くのは1回目だけだ。2回目からは対策される。あと身体能力が低いのともっと剣の技術を鍛えろ。俺から言えるのはこれくらいだな」
「わかった。忠告ありがとう」
「...」
「どうした?」
「いや、素直に俺のアドバイスを聞くとは思ってなかっただけだ。冒険者は気を抜くと死ぬ仕事だ。これから頑張れよ」
そして受付で冒険者カードを受け取ると色々説明を受けた。
「冒険者カードはなくすと再発行できますが、それに500Gかかります。また、誰かに違法で冒険者カードを売ったりすると、冒険者の権利が剥奪されるので気をつけてください。あと依頼を受けられるのは1つ上のランクのEまで受けられます。ランクアップは依頼を30個達成したらEランクに上がれます。これから頑張ってください」
「ああ、説明ありがとう。早速依頼を受けてもいいか?」
「はい、依頼掲示板があちらにありますので、そこの依頼書をとって依頼受付のカウンターに行ってください」
言われた通り掲示板に行くと色々依頼がある。とりあえず達成期間が3日程の薬草採取と、ゴブリン討伐の依頼を受けて早速外にでることにした。
熱が出てしまいました。少しの間投稿できないかもしれません。すみません。