第二ゲーム【イースター・エッグ】
マイク・ブロードキャスト・第11スタジオに帰って来る
プリンセス・ケーキを生き残った参加者たち。
「おやおや? 何か揉めている様ですね」
スタジオ内で拘束されている王国チームの面々。
「王子もミカも居ねぇんじゃあもう要る意味がねぇだろうが!! 放せぇ!!」
「金なら幾らでも払う!! 解放してくれ!!」
「今更棄権は認められませんよー、 じゃあ次のゲームに入りましょうか!!
次のゲームの参加者はこちらで適当に決めました!!
クラスポット王国チームのパリス!! 騎馬民族チームからはモーン!!
エルフチームのミーシャ!! マーマンチームのマンボー!!
視聴者チームの岡田!! 以上5人はこちらに来て下さい!!」
「うわああああああああああああああ!! 嫌だあああアアアアアアアアア!!」
パリスが叫ぶ。
他の面々も憂鬱そうな顔をして進んだ。
「第二ゲームは【イースター・エッグ】です」
色とりどりの卵が入ったボウルが5人の前に置かれた。
そして少し離れた所に人数分の椅子。
「ルールは単純、 このボウルから5秒以内に卵を1~3個ずつ取って行って下さい
最後の1個を取った者が敗北、 つまり死にます」
「!! つ、 つまりこのゲームで死ぬのは一人だけなのか!」
パリスが叫ぶ。
「いえいえ、 卵には指示が書いてありますので
取った卵の指示をクリア出来なくても死にます」
「・・・・・」
「そんな危険な物なら1個ずつ取って行けば良いじゃない、 盛り上がるの? それ?」
マーマンのマンボーが尋ねる。
「えぇ、 意外に盛り上がりますよ」
「そうなの、 取った卵は食べていいの?」
「卵、 と銘打ってますが実質、 卵の形の置物なので食べるのは如何かと思います」
「ふーん・・・」
少し考えるマンボー。
パリスも思案した、 このゲームは余裕なんじゃないのか?
さっきのゲームは半分の人数が死んだが
このゲームは1人しか死なない。
ならば死ぬ確率は5分の1、 生存確率はぐっと上がっている筈だ。
「それではプレイヤーの皆様には籠をお渡しします
取った卵は籠に入れて下さい
それでは順番もこちらで決めました」
モニターに順番が映る。
王国チーム→エルフチーム→視聴者チーム→マーマンチーム→騎馬民族チーム
「私からか・・・」
まぁ運だから仕方ないか、 とパリスは卵を1つ取った。
時間が無いのだからパパっと引いたのだが・・・
「・・・・・!?」
パリスは驚愕した。
卵に書いてあった指示は【この卵を取ったらこれから取る卵の数は3つでなければならない】
「・・・・・」
「パリスさーん、 取ったのなら席に戻って下さい」
理璃の指摘により席に戻るパリス。
頭を抱えるパリス、 卵に何が書かれているか分からない状況で
3個ずつ持って行くのはリスキー過ぎる。
「・・・・・」
次々と卵を取って行くプレイヤー達。
後ろからでは何個取って行っているのかが分からない。
「・・・・・」
ならばここは平常心、 落ち着いて弱みを見せない様にしよう。
そう思うパリスだった。