初めての戦闘2
敵が現れた。相手はスライム一匹。HPはたしか6。
「あたしが行くっス!」
かしのつえを振りかぶりスライムを叩くアイ。スライムに2のダメージ。攻撃タイプの職業ではないからほとんど効いていない。
「次は私」
メリルが一歩前に出て、スライムを指差す。
「フレイムショット」
指先から小さい火の玉が飛び出し、スライムに当たると燃え上がった。
「おおっ!」
「メリルちゃんすごいっス!」
むふんとメリルは小さい胸を張る。しかしスライムには0のダメージ。
「え?」
「なんでっスか、ちゃんと当たったっスよ!?」
……あっそういえば。
「おい二人とも、スライムには魔法はきかないぞ!」
スライムは弱すぎるから魔法耐性をつけていたんだった。
「そんなの聞いてないっスよ!」
「初耳」
その時スライムが飛び上がって俺にたいあたりしてきた。
「ぐあっ!」
不意をつかれた俺は2のダメージを受けてしまった。しかし強い衝撃はあったものの、痛みはない。
「お返しだ、くらえっ!」
思いきりスライムめがけてどうのヤリを突き刺す。弾力のある体をヤリが貫いた。俺はスライムに6のダメージを与えた。するとスライムの体が塵のようになって霧散した。そしてあとにはお金が落ちていた。
俺たちは1の経験値と1マルクを手に入れたのだった。