第1話
「俺は世界最高峰の魔法使いにして世界最強の武闘家! さらに王様の孫で賢者の祖母がいるぅ!! 故に俺の異世界転生は楽で幸せでレールの敷かれた人生を送るはず! ーーだった……」
ーーだったのにぃ!! こんちくしょう!!
人間には生まれ持ったモノ、『才能』が存在していると、現世でもイヤというほど体験してきた。そしてこの世界で俺は好きというほど『才能』を『天運』を体感するはずだった。
しかし、なぜか俺の異世界転生は不条理きわまりないモノへと変貌を遂げていた。
「おらぁ! とっとと働け!!」
なぜ転成してから数時間で王城から強制労働施設まで移動しているのか。どこかのドラクエの主人公にでもなった気分だ。
「どらぁ! なぁにやすんどるか!! キビキビうごけぇ!!!」
俺以外にも、老若男女から獣人竜人なんでもござれが、ここ強制労働施設に集まっている、というか捕まっている。
もちろん、とはまるで思えないが、新人いびりや、立場の弱いものへの暴力、その他のここではいえないヤバーいことが日常茶飯事で起こりまくっている。そしてもちろん最初は抵抗した。抵抗も脱走も志したんだよ。しかし、自分の首を絞めるとはこのことだろう。俺の『才能』によって可能なものが完全不可能に変わり果てていた。
ーーとまあこんな風に大仰で地味なオープニングだったわけだが、そろそろ俺のもらい受けたチート能力を発表しようか。
俺がもらい受けたチート能力は『パラメーターカンスト(ただし運の値は元のまま)』である!!
つまり、運が無いというだけで、奴隷商人に捕まり、そこまま連れ去られ、この有り余る力を最大限に発揮できずこの強制労働施設で働かされ続けているのである。おっと、
「今日の作業終了!!」
今日の労働が終了したらしい。明日は筋肉痛だなこりゃ。
やっとおわったー! 確認してみたところ。千文字きっていなかった。まあプロローグだからこれでいいかなーと。
見切り発車なのであしからず