さよなら人生
「ああ、つまんねぇ・・・・・・・・・・なんか起きないかな〜 、不審者とか地震とか火事とか。」
物騒なことを言いつつ学校の屋上で寝転び空を見上げる少年。鬼木龍馬がそこにいた。
ああ、つまらない。この日常がつまらない。
彼は退屈していた。極端にいったら今の世界に絶望していた。
朝起きる。食べる。歯磨き。
学校へ行く。授業を受ける。数少ない友達とゲームなんかの話をする。食べる。授業を受ける。
帰る。塾に行く。また勉強。かえる。食べる。ねる。
いつも何時もこの繰り返し。変化のない毎日。だんだんと作業になってくる一日。
この世界は本当につまらない。
「キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン」
次の時限へのチャイムが鳴る。ああ、またつまらない作業のはじまりだ・・・・・。
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あいつが気に食わなかった。
何時もスカした顔で授業を受けて、昼休みに毎日ここで寝てるあいつが。
体育の時間にバスケ部の俺がみんなに技を披露してた時、ちょと運動神経がいいからって
調子に乗って1対1を挑んできて、挙げ句の果てに俺に赤っ恥をかかせやがって。
俺が必死こいて解いてる問題をとっとと終わらせて寝やがって。
何時も一人のぼっちのくせに何故か先生からの信頼はあって。
必死で努力した俺がいるのに、何もしてねぇあいつがなんでできるんだ!!!
ちょっと脅かすつもりだった。
本当にちょっとしか押してねえんだ。
なのにあいつは体勢を崩してゴロゴロと転がってって、
今もあいつは昼休みのように寝転がっている。
ただし違うのは、屋上じゃなくて階段の下のタイルって事と、
あいつの頭の下には紅い水たまりが出来てるってことだった。
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うお、いてぇ。熱い。物凄い痛い時って熱く感じるんだな。
てか、俺なんか恨まれるようなことしたか?
階段から突き落とされるとか初めてだぞ!オイ!
ん!?この水・・・赤いな、血か!?ヤバくね俺!
ああ、意識が・・・・・・・・・・
しかしまあ面白味のない人生だった。走馬灯もなんもねえや。
次に生まれ変わったなら・・・・・もっと自由に楽しく生きてえな。
ああ、もう 疲れた。
そして彼は目を閉じた。
これからどうぞよろしくお願いします ♪( ´▽`)