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ソセゴンボール

ソセゴンボール~ペリー星人と戦った戦士たち~

かつて惑星トクガは平和で豊かな星だった。


だが、この星の闇夜を照らすペリー星は、百年前に核戦争を起こし、「死の星」と化した。

生き延びたペリー星人たちはそんな地獄のような星で生活をすることとなった。


それから時は流れ、20年前、生き延びたペリー星人たちは「死の星」の近くにある惑星トクガに目をつけ、トクガ星を自分たちの星にしようと攻め込んだ。


そして戦争が勃発し、長い戦いが始まった。


この戦争で活躍したのが、バータッカ通称タカと呼ばれる戦士。

さらに宇宙を旅するのが好きなサカモトーマ通称サカや、ズラと呼ばれている本名、カツータ。

そして地球で暮らしていたが星を守るために帰還した坂田銅時の4人だ。


戦いは続き、十数年後……


オウミヤ星という星にサカモトーマとタカはやってきた。


サカ

「タカよワシは臆病者じゃから、この星に逃げてきたが、おまんは何故ついてきたんじゃ?」


タカ

「強力な軍隊を作るためだ。だが、俺たちの星では戦力になるのはお前や俺、ズラや銅時くらいだ。そんなんじゃ奴らには勝てん。なら他の星に行き強力な戦士を集めようと思ってきた。それだけだ」


サカ

「ほ~う、さすがじゃのう。臆病なワシとは大違いぜよ」


タカ

「フン……お前が逃げたのは、仲間の死を見続けたくないからだろう」


サカ

「理由はどうあれ、逃げたもんは臆病者ぜよ。おまんにしても、カツータにしても逃げずに戦い続けているモンとはちがうぜよ。おお~そうじゃ、銅時はなんかすごいモンを作っておるらしいのう。ワシとは大違いじゃ」


タカ

「そうかい……さて、俺はこの星に強そうな奴がいないか探してくるか」


タカはそう言って去っていった。


サカ

「やれやれ、もうここには強い奴などおらんのに……この星のほとんどのモンがアイツに半殺しになっておるんじゃから……」


辺りを見渡せば、この星の強そうなやつらが、うなりながら倒れていた。

タカは強力な軍隊を作るために、強そうな奴に喧嘩を売って、強ければ仲間にするつもりだったのだ。


タカが去ってから2時間が過ぎた頃、サカモトーマの前に一人の男が現れた。


謎の男

「サカモトーマだな。ずいぶん探したぜ」


男は何かに飢えた目をし、大きな日傘をさしていた。


サカ

「おまん、ここの星のモンじゃないようじゃが、ワシに何かようか?」


謎の男

「俺の名はアブトリア、ペリー星人たちからあんたらトクガの英雄を始末してくれと頼まれた賞金稼ぎだ」


サカ

「ペリー星人の刺客か~こりゃ~困ったぜよ」


アブトリア

「俺ともう一人ザムイという奴で、オタクらの星に攻め込んだんだが、カツータと坂田はいたが、オタクとバータッカはいね~。それで、おたくの星の兵士を捕らえて拷問したら、あんたらは母星を捨て逃げたと聞いて、俺がオタクらを探して始末する事になった」


サカ

「逃げたのはワシだけじゃ。タカは逃げておらんぜよ」


アブトリア

「じゃあ、どこにいったんだ?」


サカ

「さあのう……それよりおまん何故に傘などさしとる?日の光を浴びていると気持ちいいぜよ」


アブトリア

「俺は日の光が嫌いでね~浴びていたら溶けそうになる。だから傘でお日さんから守ってもらっている」


サカ

「そうか」


そう言ってサカは刀を抜き、斬りかかった。


アブトリア

「ああ~それから、この傘は日の光だけじゃなく、俺の敵からも身を守ってくれるんだよ」


そう言って、斬りかかるサカの一撃を傘で受け止めた。


サカ

「(な、なんじゃこの傘、鋼鉄でできておるんか?)」


アブトリア

「そしてこの傘は、俺の最大の武器にもなる」


そういうと、アブトリアは傘をたたみ、サカの脳天に一撃を喰らわせた。

ドーン!

とすごい音が当たりに鳴り響いた。


タカ

「な、なんだ!?あの音は?まさかサカの奴が」


タカは急いでサカの元に戻った。


そして、彼がたどり着いた時には、サカは瀕死の状態だった。


タカ

「サカモトーマ!」


サカ

「タカ、逃げるぜよ……こいつは化けモンじゃ……」


それがサカの最期の言葉だった。


タカ

「てめ~、何モンだ?」


アブトリア

「ただの賞金稼ぎさ。オタクらを始末してくれとペリー星人から頼まれてね」


タカ

「てめ~」


タカは血が出るほど拳を強く握り、そして刀を抜き斬りかかった。


アブトリア

「やれやれ、これじゃ~さっきと同じだぜ……面倒だから今度は、最初はなっから攻撃させてもらうぜ」


二人の激しい戦いが始まった。


そして、アブトリアの傘がタカの左目に突き刺さった。

彼の左目から大量の血が流れる。


アブドリアは傘についたタカの血を舐め、そしてタカと同じように脳天へ重い一撃を与えた。


アブトリア

「もっと楽しめると思ったんだが、期待はずれだ」


だがその時、タカが油断したアブトリアの傘を持っている右腕を切り落とした。


アブドリア

「フッハハ!さっきの言葉、訂正しとくぜ。お前さんとの戦い面白いぜ」


左目を失ったタカに右腕を失ったアブトリア……


だが戦いは続く……


タカは正眼に構え、そして神速で袈裟切り、だがアブトリアは左に避けた。

だが、タカはアブトリアの動きを読み、そのままアブトリアの体を薙ぎにいった。

アブトリアの体から大量の血が噴出し「面白かったぜ」と言い彼は散った。


その後タカは、一度トクガ星に戻ることにした。


トクガ星ではペリー星人との激しい戦いが続いていた。

しかもズラがザムイとの戦いで負傷……

このままではトクガ人の敗北は見えていた。


トクガ星に戻ったタカは、血を流しながらある廃墟へ向かった。

そこはかつて、ズラやタカ、銅時が文武を学んだ道場であった。


トクガの兵士

「た、大変です、バータッカさんが重症で帰ってきました」


ズラ

「タカ!大丈夫か?」


タカ

「フン……お前のほうこそ大丈夫なのかよ」


銅時

「もう少しだ。もう少しで完成する」


兵士

「大変です!ペリー星人の大軍がこちらに向かってきています。おそらくその中にはザムイもいると思われます」


銅時

「クソ!もう少しで完成するのに」


タカ

「銅時、お前はアンドロイドを作り続けろ。その間、奴らは俺がくい止める」


ズラ

「その体では無理だ!俺がいく」

とズラが言った瞬間、タカはズラの鳩尾を殴り、彼を気絶させた。


タカ

「死にに行くのは俺一人で十分だ」


兵士

「我々もお供します」


タカ

「来るな!足手まといだ」


兵士

「し、しかし」


タカ

「ついてきたら、殺すぞ!」


兵士

「……」


タカは一人、敵軍に攻め込んだ。


ペリー星人A

「誰か来るぞ!あっ、あれは、バータッカ!生きていたのか?」


ペリー星人B

「賞金稼ぎの奴らなどあてにならん。突撃だ」


タカ

「バータッカここに参上!」


すでに瀕死の状態でありながらもタカは次々と敵軍を斬りつけていった。


ペリー星人C

「ば、化け物だ!」


その時、さわやかな美少年が、微笑みながら現れた。

そう、この少年こそがザムイだ。


ザムイ

「あなたが生きているということは、アブトリアは死んじゃったのかな」

彼は微笑みながらそう呟いた。


タカ

「てめ~が、ザムイか!」

タカはそのままザムイに斬りかかった。

そして大量の血が、まるで雨のように噴出した。


ザムイ

「残念だ。できればベストの状態のあなたと戦いたかった」


大量の血を流したのはバータッカだった。

ザムイは、タカの攻撃よりも早く、抜き手でタカの心臓を貫いたのだ。


タカ

「(ズラ、銅時後は任せたぞ……ん?なんだ?幻覚か?銅時?いや、違う……もしかしてこいつが……)」


タカが死ぬ間際に見たもの、それは銅時が作ったシロ夜叉がペリー星人の大軍を一人で鎮圧し、さらにザムイを倒す姿を彼は死ぬ間際に見たのだ。


タカ

「(こいつに俺の遺志を託すぜ。死んだトクガ人のカタキを討つんだ)」


そしてバーダッカは散った。

哀しくはかない花びらのように……


1年後、シロ夜叉がザムイを倒し、勝利はトクガ人のものと思われたが、ザムイとの戦いでシロ夜叉は重傷を負い、さらにまだ5歳という幼き頃のペリーザにカツータや銅時も重傷を負わされ、ついにトクガの王は敗北を認め、トクガ星はペリー星人のものとなった。

そして銅時はシロ夜叉を連れて再び地球へと旅立った。






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