地元出身
俺は彼女の手を握った瞬間…未来を予知した
同じ七夕。日付も同じ。
だが…俺は一人?真理は?
その場面から少し遡ると、俺は地元出身の女優に声をかけられていた。その女優は俺の憧れで彼女にデレデレな姿に嫉妬した真理は走り去ってしまった。
…最低すぎだろ俺!
そんな事絶対しない。確かにあの女優は俺の憧れだし。好きな女性ではあるけど…真理には代えられない!
俺は予知をやめると彼女と歩き出した。
豪華な装飾を見つめる彼女とその彼女から目を離すことができない俺。
…俺きもすぎない?
まぁ…いっか!俺が真理を好きなのは変えられないし。キモすぎとか他人が勝手に言ってるだけだし!
俺は彼女の手を握り直すと、そんな事頭から消し去って前を向いた。
少し歩くと真理がある屋台の前で止まった。
綿菓子か…確か、七夕になるといつも綿菓子持っていたよな。
「欲しい?」
「え!?いいよいいよ。自分で買うから。」
「あはは…つまり、欲しいんだね。いいよ。折角だから俺が買うよ。久しぶりに俺も食べたいし。」
俺は真理を連れて屋台に向かった。ずいぶんと寂れた屋台だな。
「ここの屋台ね…お母さんと行ったときに、いつもここの屋台で綿菓子買ってもらってたんだ…」
「そうだったんだ…」
そういうことだったのか。
「おじさん!今年も来たよ!」
「ん…?こりゃ…真理ちゃんじゃねぇか!今年は随分とめかしこんでんな?」
「そ…そんなことないよ。」
へぇ〜。少しは楽しみにしてくれてたのかな。
「お前さんが、ウチらのアイドルを射止めた男かね。…大してイケメンでもねぇな。」
「すいませんね。これお金…2人分お願いします。」
「はいよ。」
お金を店主の差し出した手に乗せた時、彼の情報が頭に流れ込んできた。
…山若連合直参本部長。龍仁会。そこの3代目総裁。山川辰巳。山若連合と言ったら、東日本最大の極道組織だ。確か龍仁会と言ったら、東海地区最大。
「ほいよ。これは…真理ちゃんの。これは…お前さんのだ。」
真理ちゃんのはめちゃくちゃでかい。俺のは箸だけ?
「ウチらのアイドルとデートできてるだけ有難いと思えや。」
「ちょっとおじさん!」
「堅気にそれはあんまりじゃありませんか?山川辰巳総裁。」
「…あ?」




