家庭崩壊
「お前、まだ来てるのかよ。転校したほうがいいんじゃねえのか?この学校にお前の居場所はねぇよ。」
俺が登校してきた途端、アニメの雑魚キャラのように声をかけてくるバカ。
お前、周りの視線って見たことあるのか?クラス全員が汚物でもみるような視線をお前に送ってるぜ?
特に女子生徒は、何人も性的暴行を加えてきたクソ野郎だってわかり、完全に関係性は修復不可能な状態になった。
「お前さぁ、自分の立ち位置理解した上でそんなこと言ってんの?」
「はぁ?」
「これ、よく読んでみろよ。」
俺は、このバカに読ませるために持ってきていた資料を渡した。勿論、このバカでも読めるように難しい英語は使われていない。
バカは俺から資料を奪い取るとそれを読み出した。
みるみるうちに顔が恥辱にまみれていく。
そして俺は、最後に地獄を見せてやることにした。
「そういえばよ。お前の親父さん。会社経営してるらしいけど、会社の金を横領したり、女性社員に性的暴行を繰り返したり、お前の馬鹿な行動を取り消すためにお金を渡したりな。今頃、逮捕されて、会社や自宅に警察の家宅捜索が入ってる頃だろうな。」
「何を根拠に…」
「だってそれ、俺が知り合いの警察の幹部クラスの方にお願いして、調べてもらった資料だもん。警察側もずっとマークしていたみたいで、感謝されたよ。」
「…」
「さて、お前はどうなるだろうな?親父さんは逮捕。お母さんはいるけど、こんな犯罪者家族といっしょにはいたくないだろ?それにお前もこのままでいられるわけないしな。」
「はぁ?ど…どういうことだよ!?」
「女子に暴行するような問題児を他の生徒と同じ空間に置けるわけないだろ?でも、中学には停学や退学の規則がない。でも、一つ可能性はある。」
俺が言い切る前に、クラスのドアが開き、宮崎先生が入ってきた。
「杉村。今すぐ先生と校長室に来い。」
バカ野郎が宮崎先生に連れて行かれる状況を満足気に見ていた俺は誰にも聞こえない音量で言った。
「無期限出席停止だよ。お前の人生はお前自身がぶち壊したんだ。」