転校?
「大貴くん。申し訳ないんだが、転校してもらえないだろうか?」
「はい?」
こんな意味のわからない話が出てきたのは、バカ親とバカ息子が俺に理不尽な怒りを向けてきた次の日だった。聞くところに寄ると、あのバカ親の中には、PTA会長がいたらしく、あることないこと親御さんに吹き込んで、物事を大きくしたらしい。
そして、俺が悪いという状況に持っていったらしい。
まぁ、そういう事するなら、俺もやることやらせてもらおう。
俺はすぐさま、村上警視監に連絡。
あることをお願いする。村上警視監は電話越しで声を出して笑っていたが、半日時間をくれと言って、電話を切った。
なので俺は、
「いきなり言われてもどうしようもできません。勿論、転校生の中学校の候補は提示していただけるんですよね?まさか、何も考えずに提案したわけではないですよね?」
「それは…」
「因みに何も考えずに転校を強要してきたのならば、立派な脅迫ですよ?知り合いに警察関係者の方がいるので、通報しておきましょうか?」
「いや…いや!勿論、今すぐというわけではない。でも、そういう意見が出てきているということだけは、認知しておいてくれ。」
「大丈夫ですよ。」
「え?」
「明日には、僕にこんな事を言っている人達の意見なんて信じるに値しないことが知れ渡りますから。とりあえずは、明日まで待ってもらえますか?」
「…あぁ。」
下校後、俺のもとに村上さんから連絡が来た。
「流石は大貴くんだな。想像通りだったよ。今から、FAXで資料を送るよ。」
俺が頼んでおいたのは、バカ親の問題点。社会における汚点。
調べてみると出てくる出てくる。経営している会社での女性社員への性的暴力、社内での横領の数々、その上、不倫。
その息子も、親の金を使って不純異性交遊の数々。また、その過程で中絶させた女性への口止め料。暴走族に金を渡して、友達の家族に暴行を加えたりなど。
出てくるわ出てくるわ。予想を遥かに超えた情報が出てきていた。
俺は、財布とその資料とホッチキスを持ってコンビニに向かった。
俺は学年中のクラスに同様の資料を配るため、コピーしまくった。そして、全員の家のポストに資料を入れていった。勿論、バカどもの家に入れない。
そして勿論、その資料は、村上警視監の方から県警の方へ送られた。明日の昼過ぎまでに会社への捜索、ご自宅への家宅捜索、本人の逮捕までが行われるらしい。
一応、ここまでの一連の出来事が終わったら、PTAを訴えて全員に土下座させてやる。