その後…
結局、局長の娘さんは無事に保護された。
薬品会社に捜査令状を所持した機動隊が流れ込み、
彼女を保護した後、俺が電話で誘拐の証拠と犯人の
特定をしたことで事件は早急に解決された。
近藤局長の予想通り、逆恨みによる誘拐であると発覚した。誘拐の実行犯である管理課課長 長元剛という男は、最後まで暴れたようだが公務執行妨害によって機動隊数人にボコボコにされた上、局長に金属バットで顔面を殴られてそうな。
娘さんは腕の良い医者の卵のようで、東京で研修医をしていたそうだ。そして偶々帰省していた際に誘拐されたらしいが、誘拐されたことを気づいておらず、
何もされていなかったので精神的な問題もなかった。
検査から1週間後…
脅威のスピードで手術日が決まった。
俺は手術室前で真理ちゃんに付き添っていたが、
局長に呼ばれてその場を一旦離れた。
「この度は本当にありがとう!君のお陰で娘は無事に保護できた。」
凄いだろう?病院のナンバー2が中学生に土下座して感謝伝えてんだぜ?
「とりあえず、座ってくださいよ。居心地悪いんで。」
「済まない。そうさせてもらうおうか。」
「それより、手術を早急に実施して頂き、ありがとうございます。それに費用も負担頂いて…。」
「別に娘のためだから。君が気に病むことはない。」
「そうですか…。」