コント 『スーパーイーツ』
平凡なサラリーマンは通勤中、おかしな配達員と遭遇する。
サラリーマン:ツッコミ 配達員:ボケ
サラ「今日もいつも通り仕事だー。でも何か忘れてるような気がするんだよな」
四角いリュックを背負った、姿勢の良い配達員が向かいから突き進んでくる
サラ「えっ、徒歩で移動してる、そういうこともあるのか。あれ、こっちに来て…ちょっ」
二人は衝突し、尻餅をつくように転倒する
サラ「いてて…何なんですか!危ないですよ!」
配達員「すみません!前を見ていなくて…」
サラ「前見てたよ!というか俺のこと狙ってたよね?!」
配達員「自意識過剰です」
サラ「ええっ!ほんと?っていやいやそんなことない、避けようとしても避けられなかったし!」
サラリーマンが先に立ち上がる
サラ「まあ、いいや。怪我はない?大丈夫そうだね、それじゃ」
配達員「待ってください」
配達員はゆっくり一呼吸置き、大きな拍手をしながら歌い出す
配達員「ハッピバースデートゥーユー、ハッピバースデートゥーユー。ハッピバースデーディア〇〇(下の名前)〜。ハッピバースデートゥーユーーー」
サラ「……いや、思い出したよ。今日俺の誕生日だ。でも…!ご近所さんからの注目がすごいから!もう少し控えめでやってほしかった〜〜!」
配達員「おはようございます、スーパーイーツです。お届けの商品があります」
サラ「おはようございます…。誰からでしょう」
配達員「えー。お母様からです」
サラ「母さん!」
配達員「この度はご利用ありがとうございます」
サラ「いや俺にじゃなくて…ってあー!そんなお辞儀したらリュックの中身が!ケーキとかじゃないの?!」
配達員「多分大丈夫です」
サラ「なんでそんな自信あるの…!」
配達員「ちなみに先ほどの衝突は、『偶然を装って、息子に接触してからサプライズ☆』というリクエストによる演出で」
サラ「どういうリクエスト?!てか全然偶然装えてなかったから!故意だよ、故意!」
配達員「恋?」
サラ「その『こい』じゃなくて…胸元でハートを作るな!」
配達員「リクエストをしたのは、息子が一人暮らしで毎日寂しく過ごしているんじゃないかと思って、らしいです」
サラ「母さん…」
サラ「いや、自分で言うのも何だけど。俺、友達多いし、社交的なタイプだから…。そんな心配はご無用だし、母さんもそこは分かってるはずなんだけどな…」
配達員「ではお会計ですが、こちら着払いとなっていますので」
サラ「ええ!!?」
配達員「リクエストやバースデーソングのサービス料も含めまして…」
サラ「かあさーーーーーん!!!!?」
終わり