世界の危機なので異世界転生者を喚ぼうとしたらNGくらったので聖女が自分ですることにした
「エントロピーの増大により存在均衡をこの世界は保てなくなってしまった。最早手段を選んではいられません。この辺境の次元ナギニアも、数多の多次元で行われた禁忌、異世界からの使者を喚び世界の命運を託しましょう」
聖女は自らの白魚の両手を掲げる。
外界から遮断された聖宮。
この場所で少女の姿をした聖女は何千年もナギニアを見守ってきた。
その見守り子がいま破滅を迎えようとしている。
頭上の半円球の硝子天井の向こうでは太陽と月が崩れはじめ、歪な丸みを保っていた。
金の鈴を思わせる声が木霊する。
「葬送の正義、鉄槌の情。詭弁は臨界を超え境界を打ち破り血肉を纏う。其の肉を脱ぎ去り輪廻に足掻き悶えの産声を持ってこの地に降り立て。来たれ変革の来訪者よ!」
ぶわり、風が巻き起こり聖女のたっぷりとした金髪を舞い上がらせた。
幼く無垢な身体に纏う薄ごろの聖衣が柔らかなはためきの音を立てる。
迸った聖女の力が圧となり細い指先から抜けきると辺りはシンと静まり返った。
「……あれ?」
何も起こらない。
聖女はもう一度
「来たれ変革の来訪者よ!」
と声をあげたが今度は彼女の髪一本巻き上がることは無かった。
「なんで? なんで?!」
ぐずり、鼻を啜って叫ぶ聖女に硬い女の声が答えた。
「聖女さま、どうやら多次元の聖女が行ってきた度重なる異世界転生・転移に世界システムであらせられる創造主(文学フリマ運営さま)が激おこプンプンで以後は多次元干渉できないように魂間のコンセントプラグを引っ込ぬいたようです」
侍女の言を裏付けるように、聖宮の片隅にある水晶玉には
「NOT FOUND」
の文字が点滅していた。
「なんじゃそりゃああああ!!!」
聖女は美しい髪を振り乱しながら侍女の言葉に発狂した。
侍女は聖女がこの聖宮に引きこもって数千年以来、彼女の世話役兼唯一の話し相手であった。
「そんなことあるわけないわ、あっちもこっちも異世界転生・転移しているのよ、このナギニアだけ出来ないなんてオカシイじゃない。現に水晶ネットの『聖女ちゃんねる』で昨日も異世界転生の裏技を……」
聖女は藁をも掴む思いで神通力を込めると水晶が発光し零と壱の羅列が浮かび上がった。
漢数字たちが砂糖に群がる蟻のように球体の中を這いまわったあと水晶が映したのは……
「鯖メンテ中だそうです」
「マジかよ!」
「ちなみに味噌煮込みとのことです」
「私は水煮が好き! ええい、もうネットの住民なんてかまってられないわ、このナギニアを救う勇者を召喚しなくちゃっこの際人間じゃなくてもスライムでも蜘蛛でもオークでもなんでもいいからどっかの次元の冴えないヤツを事故死でぶっ殺して転生させましょう!」
「ああ、実力ある聖女さま方のパクリですが」
「馬鹿ね。『先人に倣う』のよ」
聖女はそれから繰り返すつどに五度、召喚の呪文を叫びまくった。
最後には零れそうなほどの大きな目を血走らせ「ふぐたん!ふぐたん!」とあらぶったが異世界転生も英霊も旧支配者の一柱も現れる気配が微塵もなかった。
「なぜ、どうして……!?」
「運が悪いとしか……」
水晶に抱き付く聖女に侍女は呆れた声を出した。
「そもそも聖女さまが担当されているこのナギニア次元も元々は創造主が世界創作時の材料発注ミスの余りでコネコネされた世界ですから……そんなに重要でもないのではないでしょうか」
「まさか! 私は主に愛されているのよ。お誕生日だってナギニア百年ごとのお祝いだってちゃんとお手紙を貰うもの」
「一緒に暮す本妻の子とイベント毎にしか会わない愛人の子、そりゃ愛人の子は愛でてりゃいいでしょうが責任感が本妻子とはお違いになるでしょうね。あ、すいません。お会いにはなってないのでしたね。お手紙? でしたっけ」
「いやあああああ。アンタなんか嫌い! 現実をみせないで! 違うモン、聖女愛人の子じゃないもん、望まれて生まれてきた世界に一つだけの聖女だもん!」
聖女は泣き崩れた。おいおいと独り水晶玉を抱えて。
半円球の硝子天井では花が枯れ大地が割れて重力の支配から解き放たれた瓦礫が成層圏へゆっくりと葬列を組んでいる。
聖女はここ数十年で見慣れたナギニアの崩壊を他所にただ泣き続けた。
大地に亀裂が生まれ空の青がしおれるようになって数十年、滔々と世界に濃い影が沁みた。
そんな時のことだ。ごぷり、枯れゆく命の
土地に落ちたその影が形を成して一人の男になったのは。
「北方凍土の四国にアンピトリテ大将の軍を向かわせろ! 人間軍を占領のちウンディーネとエアリアルで溶け始めた永久凍土を補強するんだ。海洋族総出で当たれ、命を惜しむな! お前達の死が氷の国を復活させるのだ、氷河の礎になることを家族に誇れ!」
黒剣を振りかざし異形の軍団を鼓舞するのはナギニアの創成期、太陽の雫の影から生まれた存在。
影と闇の体現者。
陰陽の太極図の半身。
畏怖する程の雄々しさと美しさを体現する者。
――その名も魔王。
魔王が指揮する異形軍の行進が地鳴りとなって大地に立つ者の身体を揺らした。
東の地平線からは血の朝焼けと共に人間達の悲鳴が風に乗って彼方の魔王まで届いた。
断崖の絶壁に立つ魔王は両の瞼を一度閉じ奪った命達に哀悼する。
それだけだ。彼の憐憫はただその一動作のみ。
命を奪うのは、とかくヒト族の命は軽い。彼が地上に顕現せしめた理由からすれば吹いては消えゆく路傍の霞だった。
太陽は相変わらずひび割れている。強烈な放射状の発光球体には濃い歪な亀裂が出来ていて近郊の取れなくなった太陽熱が氷河を溶かし磁場の崩壊で砂漠の砂を成層圏に吸いあげていた。
「……もう時間が無い。俺が動くしかないか」
呆然と虚脱をない交ぜにした呟きに地平すれすれでグラグラと揺れ輝く太陽が頷いた。
聖女は引きこもりである。
数千年よりさらに前、創成期の世界大地に零れ落ちた太陽の雫が創造主により摘み上げられた末肉体を成した。
聖女の進退とは世界危機においての救済そのものを左右する。
「やった、ろぐいんできる!」
「聖女さま、そろそろ現実世界にも目を向けませんか」
だがしかし、聖宮で悠久の時を孤独に過ごしたそれが役目において適否であるかは誰にも預かりしらない所だった。
「聖女さまが所謂コトってヤツを起しませんと世界は本当に終わっちゃいますよ」
「そうね、だったらちょっと待ってよ」
聖女は水晶に小さな鼻先をくっつけながら言った。
「異世界者召喚の裏技が無いか『聖女ちゃんねる』で聞いてからでも遅くないでしょ。崩壊は何年も前から始まっているんだから今更一~二分どうだっていうのよ」
「その一~二分があっという間の一~二日になるのがネットの怖い所です」
侍女の小言が虚しく霧散した時だ。聖宮にリンゴンと鐘が鳴り響いた。外界からの来訪を告げる鐘だった。
水晶を覗き込んでいた聖女の顔から血の気が失せる。彼女がここを住処にして長らく用のなかった金色の大扉を振り返った。
「すいませーん、聖女さんいますかー?」
くぐもった男の声が大扉の向こうから呼ぶ。
聖女は水晶玉を抱きしめると身を護るように天蓋付の寝台の後ろに隠れた。
「なに?! 誰? ちょっと見て来てよ」
「無理です」
侍女がにべもなく断った。
扉の向こうの声は少し苛立ったような色を含んでもう一度「すいませーん」と声をかけた。
「魔王ですけどー。聖女さんに地上に顕現願いたく来ましたー」
「まっ?!」
聖女は叫びかけた口元を抑えた。足元で水晶玉がゴロンと転がり落ち、割れた。
「……っ?!」
最早手段は選んでいる暇はない。
一分一秒でも世界の均衡を取り戻す為、魔王は単身太陽の影を通り星屑のベールを潜った先にあるユグドラシルの梢のそよぎを超え、絶対領域である聖宮へと赴いた。
黄金の門扉の前に立ち来訪の声を告げた矢先、中から断末魔の悲鳴が上がった。
「なっなんだ?! おいっ、どうした!」
ガンガンと門扉を叩いても中から答えはない。魔王は佩いた黒剣を抜きそのまま斬りかかった。
ガィン、という鈍い音と手に伝わる鳴動だけで聖宮の門扉はびくともしなかった。
「くっ、おい聖女! どうした?!」
もう一合、一太刀を薙ぎ払おうとした時だ。大扉の向こうから耳に心地よい冷静な声が魔王を止めた。
「大丈夫です」
「聖女か?!」
「いいえ」
冷静な声は再度「いいえ」と言った。
「私は聖女さまにお仕えする者です」
「さっきの悲鳴はなんだ」
「御心配には及びません。廃人が一人発狂しただけでございます」
「そっちの聖宮には廃人まで住んでんのか?!」
「何の用よ?!」
穏やかな時分に聞けば清らな讃美歌を思わせる美声は今やヒステリックに塗りたくられ断頭台の刃のごとく魔王の言葉を遮った。
魔王はその声にパッと顔を輝かせた。
「聖女か?」
「そうよ、今は誰とも話したくないの。帰って頂戴」
「お前がそこから出て来て地上に出たらお望み通り消えてやるよ」
大扉の向こうで聖女が息を飲むのが魔王には分かった。
聖女のその反応に魔王は一つの真実を見つけてしまった
(……こいつ)
「まさか。気が付いていてまだ閉じこもっているのか?」
答えは帰ってこなかった。沈黙が雄弁と物語っている。
「信じらんねえ。世界崩壊だぞ? 分かってるだろう。お前と俺が世界には必要なんだよ。この世の始まりから組み込まれた予定調和の役目なんだ。とっととそのつまらない場所から出て……」
聖女が悲鳴まがいの声をあげた。
「だから一生懸命やっているのよ、でも無理なの。他の聖女みたいに、異世界からの転生者を喚べないのよ」
「なんだって?」
魔王の問いに聖女の声は我が意を得たといったように俄然と力んだ。
「異世界転生者。多次元の質量高い魂をナギニアのベクトルに合わせ輪廻の質量変換力を高い能力に変圧させる……」
「馬鹿かお前」
「なっ?!」
「魔王さま。いくら真実でも初対面……いえ初会話の相手にそれはあまりにも」
「部外者は黙ってろ」
魔王の絶対的な優位者たる声音で侍女は黙した。しんと静まり返る聖宮の内外の硬直した空気を蹴破るように魔王は言った。
「ウチの問題をなんで他所の連中に託すだなんて無責任をしようってんだ? お前がここから出てくればいい話じゃないか」
「……だって他の次元の聖女達は皆そうやって……」
「異次元級の馬鹿が何人もいるってのが驚きだ」
聖女は魔王の言葉にムッとした。
「ちょっと! 私はともかく他の聖女のことを悪く言わないで、貴方なんて何にも知らない癖に」
「じゃあお前は何を知ってるっていうんだ?」
「貴方が知りもしないようなことよ」
「へえ?」
魔王が小馬鹿にしたように笑った。
「じゃあ俺が殺した人間の数は知ってるな? 何か国を侵略し幾つの種族を隷属させたのかも勿論だな? 俺が魔王軍を旗揚げしたのが何年前かも全部お見通しってわけだ。え? その間、聖女さまはなになさってなんでしょうかね」
一息に捲し立てる。
大扉の向こうの住人は息遣いすら殺しているようだった。それが魔王の琴線に殊更不快に触れた。
「異世界転生者だ? 馬鹿が、この世が出来た時から世界が死ぬのは分かってたんだよ。だからお前と俺が生まれたんだ。老いた存在の二者一対唯一の蘇生剤」
「魔王さま」
侍女の声が懇願する。
「どうかしばらく、今しばらくのご猶予を」
「もう待てねぇんだよ! 何千年時間があったと思ってんだ!」
魔王は激高した。出てこない聖女に心底嫌気がさす。
これが長年の『背の君』たる存在かと思うとはらわたが煮えくりかえった。
魔王は長い足をあげると軍靴で聖宮の大扉をガンガンと蹴りつけた。
「おらっ出てこい! さっさと出てこねーと目玉をほじくるぞ!」
「いやああああ! 軍靴の足音がするうううう! 出ます! 出ますから! 第三者と精査の上で進退をきめますからああああ」
「なんでその言い訳使おうと思った?! はよ開けろやあ!」
足蹴にし、鍵穴も取っ手もない大扉を魔王は万力を込めて押し開けようとした。
魔王の両の爪先が血に滲んでも扉はびくともしなかった。
魔王は肩で息をしながらゴン、と頭を扉に擦りつけた。
「……くそっ。何してんだよ、世界の細胞を呼び覚ますには俺達の衝突が必要なんだよ。俺一人じゃ無理だってわかるだろう。飽和した存在を凝固し形を保つには俺とお前が地上の命をぶつかり合わせるしかないんだ」
「分かってるわよ!」
聖女は喉が引き千切られんほどの金切り声を出し頭を抱え大扉に背をずるずると這わせへたり込んだ。
自然目に行くのは一人ぼっちのがらんどうと硝子天井が映す崩壊するナギニアの光景だった。
鼻を啜る、目頭が熱くなり涙の球が結んだ。
「わかってるわよ……でも出来ないの!」
震える声で誰にともなくぶちまける・
「だってもう何年もここで一人ぼっちなのよ?! 気の遠くなるような時間、ただ見ていたの。ええそうよ私は知っているわ! だって見ていたんですもの。見ているだけだったんですもの! 貴方が自分の役目を全うしようとしているのだって見ていたわ! それが何?!」
がなり叫んで膝を抱え込む。幼い身体がガタガタと震えて仕方がなかった。
「誰とも関わらずただ見ていた。沢山の命が輝いて流星みたいに散っていくのを見せつけられてどうして私にこの世が救えるっていうの? 私は見ているだけで何かを成したことなんて一度もないのに。なんで私にこの世界を救えだなんていうの? なんで貴方はそんなに輝けるのよ!」
いつだって半円球の硝子向こうの世界は煌めいていた。
それに比べて自分はどうだっただろう?
生まれながらに閉じこもってただ見守るだけ。
たった一人で。
過行く命の灯を絵空事のように眺めていた。
そんな自分に――
「救うだなんて、できっこない」
誰にも聞こえない、吐息にも似たそれは聖宮のこもった空気に溶け一層の重荷となって聖女の肺を満たす。
「一人じゃない。俺がいる」
大扉の向こうから毅然とした声がくぐもって届いた。
「俺が、俺の聖宮を出られたのはお前に会えると思ったからだ」
月の影宮で殆どの時を眠りに費やしていた魔王。時折訪れるまどろみの目覚めで感じていたのは彼方から背に届く聖女の気配だった。
光と影。
それぞれの存在を支える片割れに出会えるのが破滅の輪舞舞台だとしても。
「出てこいよ。なあ出てこいよ。一人で踊って馬鹿みたいじゃないか」
(俺はずっとお前に会いたかったんだよ)
魔王の声にならない願いは大気に溶けて黄金の壁に沁みた。
大扉に背を預けてへたり込む聖女の背にじんわりと届くほどの熱を持って。
(私は……)
真っ二つに割れた水晶を見つめる。
他人と繋がりたくて必死に次元線の網を探り、出会えたのは同じ孤独を持つ同質な他人だった。
(彼女達のようになりたかった)
お揃いという共感が欲しかった。
「私もやったよ!」という一言を発したかった。
何よりも自らの役目を他人に押し付けられる彼女達がうらやましかった。
強くてニューゲーム?
生まれながらのチート?
なんて楽でいいんだろう。
「聖女さま」
侍女の慈愛に満ちた声が降る。
「そろそろここを出てみませんか?」
「……無理よ、だって私こんなんだもの。他の聖女みたいに主に愛されてないし、運も間も悪いし」
「誰でも完ぺきではありません」
「魔王みたいに皆をまとめ上げる自信もない」
「でもやらなければ」
「私がしたいわけじゃないのに」
「仕事というのはそんなものです」
「失敗したら責められるんだわ」
「まあ、仕事ってやつはそうなんです」
ふふっと侍女の声が笑う。
「何もせずに喚くより喚きながらも何かをした方がよっぽどマシだというものです。大丈夫、『私』がずっと付いてますから」
その言葉に感極まって聖女の頬を涙が伝った。
結局最後は自分にしか縋れない。
無垢に見える透過の一滴には恐れと不安、欺瞞と期待の業がない交ぜになっている。
音もなく涙が聖宮の床を跳ねると黄金の鳥籠は蛍火となって弾けた。
聖宮があったそこは世界の深淵の底で何もない。ただ一人、魔王だけが驚いた顔で揺蕩っていた。
「聖女?」
呼ぶ声に彼女は振り返り
「……うん」
震えた声で返事をする。
魔王は周りを見回すとボロボロと涙を零す彼女に尋ねた「一人か? 侍女はどうした」
「……いないの」
「え?」
「……本当はいないの」
しゃくりあげながら聖女が吐露する。
「アレは、私が喋っていたの。私の中の『自己愛』なの……馬鹿だって分かってたけど、でもああでもしないと私、寂しくて耐えられなかった! 何千年の孤独に耐えられなかったの! 私はこんなに弱いのよ!」
「……聖女」
魔王ボロボロと泣く片割れに手を伸ばす。聖女もすがるように白い手を伸ばした。
「俺がいる。会いに行く、だからお前も会いにこい。二人であの息苦しいほど沢山の命がある場所で踊ろう」
「……できるかな」
「大丈夫だ」
伸ばし合った手、指先が重なると二人の身体は光と影に解けあい瞬きの間に消えた。
聖宮が存在した場所は完全ながらんどうになり果てた。
その日、ナギニアの地上に天からの光の御柱が降り注いだ。
ナギニアで最初の農耕が始まった街『クレセント』の馬小屋に降り注いだそれの中から現れたのは襤褸の布きれ一枚を纏った年端もいかない美しい少女だった。
何事かと集まった人々に彼女は向き直ると高らかに宣言する。
「わたくしは聖女。このナギニアを破滅の危機から救うべく主より遣わされた者。どうかこのわたくしに皆を導かせて下さい。共に世界を救いましょう」
ここまでお読みいただきありがとうございました。今作は「文学フリマ短編小説賞」応募作です。
評価・感想などのご縁をお待ちしています。
読んでくださり本当にありがとうございました!