あとがき、そして
※ 本日の更新は、6話の本編最終話と、この7話の超あとがきでございます。
最終話をまだ見てない方は、そちらを先にお読みいただければ幸いです。
術「どうしてこうなった」
瞳「じゅっくん、どうしたのぉ?」
術「いや、台本に書いてあるんですよ。
第一声は『どうしてこうなった』って言えって」
緑「先輩、それってどういう意味なんですか?」
術「えーっと……あった、これだ」
三日で終わらす異世界転移を、エピローグまで書き終えて。
明けた翌日。
ふとした思いつきで、短編を書こうと思った。
今回思い浮かんだ一言は『文化祭の出し物で、異世界転移ツアーをやろう』
たった、これだけ。
夜眠る間際、布団の中でそれだけを考え、夢の中へ沈んだ。
明けて、翌日。
前夜に思いついたたった一行のネタを主題に据え、丸一日かけて勢いのまま読み切りの小説を書き始め―――
術「どうしてこうなった、に続くんだそうです」
緑「あ、わかった!
読み切り小説って予定だったのに、予定以上の長さで短期連載になったからだ!」
瞳「そうねぇ。
この文章量を読み切りにするには、少し苦しいんじゃないかしら?」
当初の予定は、300秒……もとい、300行くらいでさくっと終わるはずだった。
この後書きを書いている今で、1600行オーバー。
うん、5倍。
登場人物も倍くらいに増えたし、何もかもがボリュームアップ!
緑「先輩、いっぱい書いたんだね。さすがです!」
瞳「さすがはじゅっくんね。私も出番が増えてちょっと嬉しいの」
術「あの、書いたのぼくじゃないですからね?」
そして、ボリュームアップに反比例して、部長の出番がボリュームダウン★
法「まてぇぇぇい!(げしげし)」
術「うお、のり―――部長、いつからそこに」
法「あたし抜きで楽しい事を勝手に始めた上に、あたしの出番がダウンとは聞き捨てならんわね(げしげし)」
没になった……と言うか、紙面の都合で語られなかったエピソードは大量です。
たとえば、前髪で隠された部長の右目の脇には、大きな傷があるとか。
その傷の理由が、術の過去とか辞めてしまった空手に影響してるとか。
法「そうよ、どうしてあたしのエピソードがなくなってるのよ!
あんた連載に変えた時に言ってたじゃない、2話はみどり、3話はひとみ、4話はあたしがヒロインの話で、5話でエピローグだって!
長くなったら出番なくなってましたとか、どう考えてもおかしいわよ!(げしげしげし)」
解:瞳先輩の方がずっと可愛かったから。
緑ちゃんのロリ爆乳にめろめろだから。
法「死なす!(げしげし)(げしげし)」
瞳「まぁ……うふふ」
緑「は、恥ずかしいよぅ……てれてれ」
―――というのは半分冗談で。
キャラをキャラらしく動かしたら、術が事前に部長の暴走を防いでしまい、結果として不届き者に部長が殴られるとかのイベントが全回避されました。
先輩みたいに大人しく横に座るタイプじゃなかったから、攻撃射程範囲内まで移動できなかったんだよ……術のせいで。
法「やっぱりお前かー!?(げしげし)」
術「いたっ、えっ、ええー、それおかしいって!」
緑「ああ、でもそれ分かります!
部長ってすぐ暴走するから、いつも先輩が突撃前に檻に入れたり、爆発前に処理してますもんね」
瞳「うんうん。まほちゃんがあの状況で、大人しく座って異世界に同行なんて無理だもんねぇ」
法「くっ、くぅぅ……酷い、二人があたしを理解してくれて涙が出ちゃう。
おかしい、あたしがメインヒロインなのにおかしい! げせぬわ!」
術「それ、ぼくの決め台詞!」
瞳「あと、あの問題を起こした人って、私のせいだと思うから……」
他3人「え?」
彼は以前、先輩に告白して振られてます。
本人的には自信があったのか、おかげでプライドずたずたでかなーり暗くなりました。
文芸部の出し物に興味はなかったが、先輩相手にクレーマーしたかった。その暗い想いで予約をしに来てました。
法「何それ、そんな話聞いてないよ?」
瞳「あの、これは語られなかった裏エピソードというものでして」
緑「部長も先輩も、なんだか秘密がいっぱいでかっこいいですね!
私のは、何かないのかなぁ?」
2日目に、部長が休憩を取らなかったせいで、緑ちゃんが倒れるというイベントがありました。当初は。
これも、緑ちゃんが倒れる前に不届き者が暴れたせいで、回避余裕でした。
裏エピソードではなく、没ネタの方ですね。
どんな理由であれ、緑ちゃんが倒れたりしたらその場で絶対イベント中断するので、没にさせてもらいました。
と言うか頑張ってる緑ちゃんに苦しい想いとかさせたくない。
倒れたりしたら、絶対に3日目もドクターストップだし。
緑「あー、あの先輩の意味深な休憩発言!(寝てたけど)」
法「くっ、そんなとこにも罠があったなんて……
と言うかそのエピソードって、どう見てもあたしが悪者じゃない!(げしげし)」
あ、ばれた。
法「くあーっ!
げしげしげしげし!」
というわけで部長いじめが酷かったのもあり、なくなりました(ということに、今した)
他には、文化祭終了後の人気投票の結果発表で、文芸部に特別賞が与えられた事とか。
ベニヤ板が倒れて着替え中の緑ちゃんだけど、別に下着姿でもなんでもなくて蹴られまくる事に術がげせぬするとか。
あとは、結局5話こと2日目のヒロインは、色んなエピソードの予定があってみんなに機会があったけど―――
三人娘「魔王様!」
術「ちょ、そこでそれかよ!」
―――と、いうことになりました。
術「……え、まじ?」
瞳「そうねぇ。2日目は、私たちやまほちゃんより、じゅっくんのエピソードの日だったわねぇ」
緑「その次の3日目もですよね?
先輩、バージョン2もかっこよかったです!」
法「緑も、兜とBGM、いい仕事だったわ」
瞳「うんうん、そうね。余計なお客さんも来てちょぉっと困っちゃったけど、じゅっくんのお話は素敵だったわ」
魔王フェスティバル過ぎる。げせぬ。
緑「でも、なんて言ってもラストシーン!
先輩の青春、ぐっときちゃいました!」
瞳「涙を流し続けるじゅっくんに、きゅんときちゃった」
術「えええ、なんでそれ知られてるの!?」
緑「え、だってほら。
(WEB画面を指差し)ここに書いてありますよ?」
術「いやーっ、やめてーっ!
登場人物に、それは酷い仕打ち!」
法「『きっと、これが、青春。そういう、不確かで、夏の陽炎みたいな尊い瞬き』
にやにや」
術「うああああああああ」
まあ……あのラストは、実は決まってたので。
げせぬと言わず、げするて下さい。
ちなみに、解せぬと、解する。です。
法「すごい今更ね、その解説」
げせぬ。
予定外と言えば、生徒会長様。
法「地獄の怪鳥、ジューン=セイトぶふっ」
純「くおらーっ!
人の居ないとこで何悪口言ってんのよ、私が握りつぶした法子の問題全部生徒会の審議にかけるわよ!」
純は、初期段階では存在しないキャラだったけど。
便利な権力者として存在が確立してからは、まぁ裏設定が出るわ出るわ。
法「ああ、あれとかそれとか色々あるもんねー。○歳までおねしゅでぶっ!?」
純「そんな裏設定はない! ふしゅるるるる……」
部員数4名で規定未満なのに文芸部が部として存続しているのは、生徒会との関係性によるものです。
ようするに、長年のギブアンドテイクですね。文化祭冊子の原稿書いたり、商店の宣伝書いたり。
新入生歓迎の冊子の文章を書いたりとか、生徒会のお手伝いしてるからです。
緑「へぇぇ、そうだったんですね」
瞳「緑ちゃんは、まだ一年生だもんね。
これから、そういう活動も増えてくるからね?」
緑「はいっ」
あと、没エピソードで。
部長と術のキスシーンが……
法「!」
術「!」
緑「あ、縦に並ぶと『法術』ですね(現実逃避)」
純「それは、今はすごくどうでもいいわ。さ、次の話題、次の話題」
瞳「その話は、私もすごぉく気になるんだけど。
怪鳥さんは、どうして次の話題に行きたがるのかしら?」
純「漢字、それ漢字!」
そして、ファーストキスだと微笑む部長に、自分はファーストキスじゃなかった術が曖昧な顔で目を逸らし。
燃え上がる、愛より怒り。迸る、愛より拳。そんな展開。
法「ちょちょちょちょっと! ファーストキスじゃなかったってどーいうことよ!?」
術「国に帰らせてもらいま
瞳「じゅっくーん?」
緑「せんぱーい?」
純「……か、会議の時間だから失礼するわ!」
推して知るべし。
あ、裏エピソードではなく、あくまで没ネタです。(まだ)公式設定じゃございませんのであしからず。
瞳「とまぁそんな感じで、語るといつまでもきりがないのですけど」
緑「うん。そろそろこの辺で、終わりにしないとね!」
潔さの欠片もなく、最後の最後までぐだり漫才っぱなしでしたが。
改めまして『扶桑学園文芸部が送る、300秒で終わらす異世界転移』いかがでしたでしょうか。
前作―――もとい、本編のパロディっぽさも仄かに香らせつつ、全く違う設定・現実の世界での異世界転移。
笑いなり涙なり、ひと時の充足になれたなら何よりでございます。
作者自身、久しぶりにワンフレーズで勢いだけの執筆をする事が出来て、ある種の挑戦と言うか回帰と言うか、感慨深いものがあります。
ひとえに、読んでくださった皆様と、読んでくださるかもしれない皆様のおかげにございます。
ここまでお付き合いくださり、どうもありがとうございました。
瞳「最後はやっぱりサービスショットよねぇ?
私は、作中で出番のなかった人魚スタイルになっちゃおうかしら」
緑「それじゃあ思い切って、ビキニアーマー、いっちゃいまぁす!」
はい、お色気担当の二人もありがとう。
相変わらずの距離感でどたばたしている腐れ縁達はほっといて、結びの挨拶と致しましょう。
それでは皆様、これにて失礼いたします。
次はまた『三日間の旅』にお付き合いくださればと願っております。
瞳「それではここで、スレンダーな人魚お姉さんと、えろりなビキニアーマーちゃんからの緊急告知です」
緑「え、えろり……こほん。
3時間の旅を終え、エピローグも終わった『三日で終わらす異世界転移』
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―――で、す、がっ!」
瞳・緑「第二部がスタートしましたぁ☆」
はい、二人ともどうもありがとう。
完結設定にしてない時点で、大方の予想通りかとは思いますが。
閑話としての『300秒』を挟み、息も抜けたところで。明日から―――の予定を覆し、たった今から舞台は異世界に戻ります。
ここで御託は並べません。
続きはただ、ここから続く物語の中で。
それではこれにて、この辺で。
一週間の『300秒』、お付き合い下さりありがとうございました。
次は、どれだけの期間か分からない『3日間』で、再びお付き合い下さい!
法「こらーっ、待ちなさい!
ファーストキスじゃないってどういうことよ、いつどこで誰としたのか洗いざらい白状して蹴られなさーい!」
術「しつこいってば、もうみんな終わっちゃってるじゃんかよー!」
法「うるさーい、観念して蹴られろー、吐けー!」
術「ええい、いい加減に―――
魔王スベルク=テイハ 降・臨! きらーん」
法「ぶふっ」
緑「私達へのお便りや感想も、大歓迎でお待ちしてまーす☆」
瞳「本編と同じく、私達の事も気に入ってくれたならすごく嬉しいわ」
純「んんっ、こほん。ここまで付き合ってくれてありがとう。みんな、またね」
法「スベルク=テイハ……ぷふぅっ、くく……だめ、だめよ……」
術「最後まで、本当に残念な奴だなぁ法子は。
それじゃぁこれにて、みなさんありがとうございました!
この物語は―――」
一同「扶桑学園文芸部の提供でお送りしました!」「ぶふっ」