おやすみ
『ふう』
風呂場から自室に戻り、一人溜息を付く。
これから毎日こんな緊張感が続くのかと思うと少し憂鬱になる。
この部屋にはインターネットもまだ開通してないし他にやることも無い。
今夜は疲れたので早めに床に就こうかと思い布団を敷いて消灯した。
『おい、デシメーターの件はどうなった?』
などど突然布団の中からアトに声を掛けられる。
『うわおっ!?』
びっびびった!
『座敷童子かおまえは!』
『人を妖怪みたいにゆうな』
実際は妖怪なんて目じゃないくらいの存在だろオマエ!
『デシメーターの件はなんにも進んでいないよ。そう言えば今日一日どこにいたんだアト?』
『まあ色々とやることがあるのさ』
相変わらず全然答えになってない。
『なあアト、オレ早めに寝たいんだが』
『じゃあ寝るがいい、お休み』
『だーーかーーらーーこのままじゃ寝られないだろうが!』
アトは以前もやっていた指を口元に当てて解らないといった表情だ。
あいかわらずカワイイなこいつ……
『とりあえずアトは他で寝てくれ、いくらでも都合はつくだろ』
『イヤだ私はここで寝る』
無理なんだってばよ! アトと一緒は意識しちまって寝れない……
『私はオマエの睡眠に興味があるんだ』
『睡眠?』
確か以前も夢がどうとか言ってたような。
『ところでオマエは明日の朝、何時に起きたいんだ?』
なんだかアトが意外な質問をしてきた。
『6時くらいだけど』
『わかった、セットした』
えっ、なにを?
『お休み』
パチン!
わっ!