フィロ・ロマーナ
何故かペトロが最後に松を眺めたいというので、フィロ・ロマーナへきた。
この約2000年前に造られた偉大な景色も今日で見納めだ。
結果としてデシメーターを倒し封印は行われたので、我々反乱組は無罪放免となった、だが流石にペナルティ無しとは行かずバチカンからは追放となる。
恐らく今後ローマに近づくことはもう無いだろう。
『しかし本当にメチャクチャしたわよね、アンタ、私も付き合わされたけど』
ペトロは手摺に腰掛け松を眺めている。
『私の目的は人類を滅びから救う事だ、デシメーターを使ってそれを行うも良し、もし反乱が失敗したとしても主人が復活すればいずれ人類は救われる、どちらにせよ私の目的は達成されるのだ』
『アンタ本当に負けず嫌いね』
『フッ、戦など本当は下の下の策だ、しかしいざ戦が避けられないとなるならば、本当に考えるべきは負けた場合如何にするかだ、それを考えない者を愚か者というのだ』
ウーーン、確かに。
『で、ペトロ、あんたこれからどうするのよ?』
『私も暇を出された身だからな、しばらくインドでもブラブラしてみるさ』
『うわ、その歳でインドで自分探し? 痛すぎない?』
『うるさい! ほっとけ!』
『水とかかなりヤバイらしいわよ? アンタかなりお腹弱いけど大丈夫?』
『う、う、浄化の法は心得ている』
『仕方ないわね、私も暇を出された身だから一緒にインド旅行してあげるわ』
『何? 別にオマエはついてこなくていいぞ』
『私の方が浄化の法は得意だしね』
『うーーん、確かに』
さてと、不測の事態に備えてとミコト様にコッソリ返して貰ったアレスティーナを呼び出す、最後だしこれくらいは見逃してくれるだろう。
アレスティーナはゆっくりと着地する。
なんだろう?
今までそう感じたことは無かったが、松の向こう、そびえ立つアレスティーナはとても美しく見えた。




