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第80話 遊園地。5

「……店長。質問していいっすか……?」


「……どうした?」


「……お化け屋敷とかそういうのって大丈夫なタイプっすか……?」


「……と、得意ではないな」


「……俺……苦手なんすよね……」


 七海ちゃんとうさぎ女から冷たい視線を受けながらも、男二人でお化け屋敷に入ることになってしまった。


 ちなみに俺は別に怖いのが苦手とかそういうのじゃない。断じて違う。


「しかしあかっちって、見かけによらず怖いの苦手なんだな。男として恥ずかし……ぎゃー!!!なんか出てきた!!」


「え!?ちょ!?何すか!?え?え?」


「え、ああ。気のせいだわ……はぁ……よかった……さっきの話の続きだけど、男として恥ずかし……うぎゃー!!!なんか落ちてきた!!」


「え?え?ちょっと!!!店長やめてくださいよっ!……全くもう……。え、え!!!うわ!なんか冷たいブヨブヨしたものに当たったんすけど!!!」


「え、ちょ……!やめろよ!そういうの!って俺の手じゃねえか!触ってくんなよ!気持ち悪い!」


「いや!違いますって!俺は別に何もしてないっすよ!」


「何なんだよ全く!あ、あれ……?な、なんか変な匂いがする!!!


「き、気のせい……じゃないっすか……?」


「い、いやマジだって!なんだこの匂い……もしかして血……?」


「ほ、本当にそういうこと言うのやめてくださいよ!!!」


 ……何で男二人でこんなに盛り上がっているんだろう。



 暗闇を抜けた先に真顔の七海ちゃんとうさぎ女が待っていた。

 

「楽しそうでしたね」


「楽しそうだったぴょん」


『全然楽しくねえよ!!』


「っつうか何でお前らが俺らより後に入ってて先に出てんだよ」


「お二人がぎゃーぎゃー騒いでいる間に抜かしました」


「お、お前らは怖くなかったのかよ!」


「……ネタバレしますけど、地獄の館はキャスト不足のため、現在ただ暗い道が続くだけのものになっています」


「え、じゃあ俺たちは何にもないのに盛り上がっていたのか?」


「そうですね。公式では本人の想像力で怖がらせるとか訳わかんないこと言ってますけど、本当にそんなので楽しめる人がいるとはびっくりです」


 ま、まじかよ……。


 あ、あかっちがビビってたから、お、俺もつられて怖がってただけだからな。


 ……お、お化け屋敷とか二度と行くか。

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