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第73話 キング。

 前出しは大変である。


 基本的にはお客さんが商品を買うたびにしなければならない。こまめにしているかどうかで販売数も結構変わるし、店の雰囲気も変わる。


 後時間に余裕があれば、賞味期限を確認しながら商品の前出しをしたほうがいい。


 賞味期限の切れた商品を販売するのは論外だし、期限の近いものは売れない事が多いから、ある程度見切りをつけて、割引シールを貼ってワゴンに入れるようにしている。


 この方が廃棄にするよりも損が少ないからだ。

 

「お忙しい所、すみません」


 俺が感情を無にし、前出しをしているとどこかのファッション雑誌に載ってそうなモデル体型のイケメンが話かけてきた。


「どうしました?」


「私の名前は水川朝斗と言います。駅前のコンビニで店長をやっています」


「え、あ……どうも。初めまして」


 駅前のコンビニ……あの24時間客がうろうろしてるあそこか。きっとかなり儲かってんだろうな……。


 まあそんなことはどうでもいい。そこの店長さんがうちの店に何しに来たんだ。


「あの……店長様はいらっしゃいますか?」


「俺がここの店長ですけど……何の用事ですか?」


「……ええ!?」


 びっくりしたような表情でかなり動揺している。そんなに俺が店長やってることが意外か。そんなにバイトっぽいか。


「……つまりあなたが前出しキングということですか……!」


「……いや、違います」

 

 また変なやつがうちの店に来てしまった。

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