第66話 ななみ。3
「あー。やっぱりアイスコーヒーは美味しいなぁ……。あれ?店長さんお湯飲まないんですか?あれれ?」
「俺にもアイスコーヒー飲ませろ」
こんな感じで、ある程度予想はしていたが、七海ちゃんの家に来てからプランそっちのけでずっといじられ続けている。
「そんなことより、名案が浮かびました」
「どうせまた俺の悪口とかいうんだろ」
「何ひねくれたこと言ってるんですか?そんなの言う訳ないじゃないですかこのカス、社会不適合者、変態」
「もう既にいっぱい言ってるじゃねえか!」
「それでなんですけど、私たち2人を含めた4人でどこかに遊びに行くというのはどうでしょう?」
「え、でもそれだとデートじゃなくないか?」
「最初は4人で遊び、途中から別れて二人っきりにさせればいいと思います。」
「なるほど……」
「この案なら皆で遊び行くという名目なのであかっちさんも来る可能性がありますし、私たちも二人の恋をサポートすることも可能です」
「凄くいい案だな!」
「ではこの案で行きましょう。具体的なプランはまた考えて店長さんにラインで送っときます」
「わざわざありがとな。それじゃあそろそろ帰るわ」
「え……帰っちゃうんですか?」
「後はラインでやりとりすればいいんじゃないの?」
「そうですか……」
「今日はありがとな。それじゃ」
「……待ってください!」
「ん?何?」
「顔にもっといじめられたいって書いてます……!」
「書いてねーよ」