第54話 うさぎ。5
「……む、無理ぴょん……?」
「……あかっちをホテルに呼びだして、眠らせればその条件何とかクリアすることができるかもしれません」
「それはもうデートじゃないぴょん!!」
めっちゃ普通につっこまれた。
「わ、私は普通のデートがしたいぴょん!」
「でも条件が厳しすぎるな……。やはり眠らせるか、それとも気絶させるか……いや、もういっそ殺すか」
「話の方向性がどんどんおかしくなってるぴょん!」
「……3万円……あかっちの命……3万円……あかっちの命……くそ、どっちを選べばいいんだ」
「どう考えても悩むところじゃないぴょん!もうお願いを聞かなかったことにしてほしいぴょん!!…………全部私のわがままだからできなくていいぴょん」
「……いいんですか?」
「いいぴょん……。ただ……二人でお話がしたいぴょん」
「…………そうですか」
「……なんだか話を聞いてるとデートすら難しそうぴょんね。今日はお家に帰るぴょん……」
「……待ってください」
「ぴょん?」
「俺があかっちとのデートをセッティングします」
「……無理しなくていいぴょん。好かれていないのは自分でも知ってるぴょん」
「きっかけがなければ好きになってもらうチャンスなんてありませんよ?」
「……ぴょん……」
「俺に任せてください。完璧なデートにします。なんてったってうちのコンビニは何でも揃ってますから」
「……わかったぴょん……。……お願いするぴょん……!!」
……金になるものは何でもやってやる。
……こんな美味しい客、逃がしてたまるか。