第42話 デート。3
「何食べよっかな……」
「うーん……悩むな……」
私と上神先輩はメニューを見ながら何を食べるか決めることにしました。どれも美味しそうで凄く悩んじゃいます……。
「私はカルボナーラにしようと思います。先輩は決まりました?」
「うーん……じゃあ僕はこのライスって言うのにしようかな」
「え。ライスですか?」
「うん。食べたことないんだけどさ、せっかくだし新しいものに挑戦してみようと思って」
「え、えっと……一度もご飯食べたことないんですか?」
「うん?ご飯はよく食べるよ?」
「……な、なんでやねん!!!」
本当に先輩はユニークな方です。息を吐くようにボケてきます。私のつっこみがどんどん上手くなっていきそうです。
その後、店員さんを呼び、カルボナーラとライスを注文しました。本当に先輩がライスを頼んだことにびっくりしましたが、私を笑わせるためにこんな注文をする先輩は可愛らしい人だと思いました。
「お待たせ致しました。カルボナーラをご注文のお客様」
「私です」
「え、えっと……ライスをご注文のお客様……」
「あ、僕です」
「ど、どうぞ」
「……へぇー」
「先輩どうしました?」
「これがライスっていう食べ物か……。なんかご飯みたいだね」
「……な、なんでやねん!!!」