第39話 びこう。2
「えっと……勝手に人のメアドを教える!」
「あ、それマジウケルー……って店長さんそんな最低なことしてるんですか」
「……あかっち。その件に関してはすまん」
その後結局、何時間にもわたって俺の罵倒ゲームが続けられた。本当にこいつらよく飽きねえよ。
「マジで怒ってますからね。なんかめっちゃ変なメールくるようになりましたもん!」
「変なメール……どのような内容でしょう?迷惑メールですか?」
「いやなんかさ、これ見てくれよ」
そう言ってあかっちは携帯を取り出し七海ちゃんに見せた。
「えっと……今日はお花畑にいったぴょん。赤坂様に似合うお花を見つけたぴょん。今度一緒にお花畑に行きたいぴょん。お花畑と私のコラボレーションが似合いすぎていたから写真貼っとくぴょん……精神病の方でしょうか?」
「こんな自撮りの写メが毎日来るんだぜ?」
「そ、それはお気の毒に……」
「す、すまんな……あかっち……」
流石に良心のかけらもない俺だが申し訳なさが出てくる。……出るだけなんだけどさ。
「まあ別にいいっすけどね……教えてしまったものは仕方ないんで」
「あかっちさんは店長さんと違って優しいですね」
「それに関しては否定できない」
「さて、ゲームを再開しましょう……ってあれ?あれは先輩じゃないですか?」
「あ、本当だ。馬鹿先輩っすね」
入り口の前に馬鹿がいた。……何か店員と何か揉めているようだ。