第35話 ご相談。3
「ここにいる三人で二人を尾行しませんか?」
「それめっちゃ楽しそうじゃん!店長やりましょうよ!」
「う、うーん……」
正直な話、二人に気付かれないように話を盗み聞きでもできたらいいなと考えていたのだが……話が大ごとになっていってる気がする。
「シフトを確認しましたが、私も店長さんもあかっちさんも日曜日は休みですよね?これは漫画的、アニメ的展開っぽく尾行すべきだと思います」
「そういうことやりたかっただけだろ」
「ぎくっ。と、とにかくです。私とあかっちさんが情報を提供したんです。店長さんに拒否権はないと思います」
「まぁ……別にいいんだけどさ。でも人数が多いと目立たないか?」
「そこはべたに変装してきましょう」
「変装ねぇ……でもそんなやつらがファミレスいたら逆に怪しいだろ」
「まぁー最悪見つかってもいいんじゃないっすか?三人で飯食いに来たって言えばそれで解決でしょ?」
「……たしかにな」
「では尾行することにしましょう。決定です。ぱちぱちぱち」
「あ、そういえばあいつらって何時に行くんだ?」
「私は知りません」
「俺も知らないっすねー」
え、どうすんの。
「では午前6時に集合しましょう。そうすれば確実に二人に出会えます」
「まじか……そんなに早起きすんのか」
今週の日曜日は色々と疲れそうだ。