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第24話 ふぇー。6

 目を覚ますと、体調が無事に回復していた。面接やらなんやらでバタバタしていたが、薬を飲んでしっかり寝れば案外すぐ治るもんだ。これで今まで通り働くことができる。俺は夕方からシフトに入ることにした。


 しかし……。


「ふぇー!!!」


「ど、どうしたの?」


 今日の柚子ちゃんはかなり機嫌が悪い。俺が何かしてしまったのだろうか?いやいや、休んだだけだし何もしてないよな……。


「ふぇー!!!」


「ごめん……」


「ふぇーふぇー!!!!!」


「ごめんなさい」


「ふぇーふぇー!!!!!」


 何なんだろう。怒らせてしまって非常に申し訳ない気持ちはあるんだけど、普通に意味わかんない。え?これ詰んでね?謝罪してもまだ怒られてるんだから、これはもう見た目で訴えかける土下座しかないよね?よーし、それじゃーいくよー??


「店長何してんすか」


「げっ。あかっちなんでここにいんだよ」


 目の前にはあかっちがいた。


「いや、普通に買い物っすけど……店長こそなんで土下座なんてしようとしてんすか?」


「……色々あんだよ!色々!大人の事情だ!」


「ふーん?別にするのは自由っすけどお客さんいない時とかにしてくださいね。クレームくるんで」


「お、おう……」


 普通に説教されてしまった。この歳で年下の子に怒られるのは恥ずかしい。うう。めっちゃテンション下がってきた。


「あ、柚子ちゃん、久しぶりー」


「……お久しぶりです」


 ……そうだ。あかっちに聞いてもらえばいい。何故同じ日本人なのに通訳が必要なのか疑問だが、土下座をするより円滑に話が進むだろう。


「あかっち、お願いがあるんだが」


 柚子ちゃんに聞こえないぐらい小さな声であかっちに囁く。


「ん?なんすか?」


「なんか柚子ちゃんが機嫌悪いみたいなんだ。事情を聞いてくれないか?」


「いいっすけど……タダじゃないっすよね?」


 現金な奴め…………!

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