第218話 BBQ。
仕事が終わった夜。
携帯を確認してみると、うちの店のメンバーが全員入っているグループラインに、あかっちからメッセージが来ていた。
『明後日の夜、店長の奢りでBBQするから参加できる人は教えてね』
いやいやいや。ちょっと待て。なんだこの行動力は。
今日のあかっちとのゴミみたいな会話で、マジで俺が奢ることになってるのは一体何故だ。
数分して一同から返事がくる。
『店長さん。ありがとうございます。参加します』
『あざらしはお肉いっぱい食べるのですよ!!!』
『参加します。とにかく高いの食べましょう」
『BBQって何???』
『↑バーベキューだよ!お兄ちゃん!!二人とも参加しまーす!!』
なんでこんなクソ急な話で、皆参加する気満々なんだ。
『実は奢りませーん!皆自腹でーす!!』とか言えるような状況じゃ全くねえぞ……!!!
こいつらの分奢るって俺は一体いくら払えばいいんだよ!!!っつか今の流れだと、そもそも誰が店で働くんだよ……!
そんなことを考えていると、あかっちから再びメッセージが飛んできた。
『店長以外は参加って流れになってるんで、夜のシフト一人で働いてもらう感じでいいっすか?』
ふざけんなよ、あいつ……!!!
俺の奢りで、俺不参加で、一人店で働くってどんだけ寂しい状況なんだよ……!!!
……あーもう!!!店とかもう知るか!!!
急いで全体ラインにメッセージを書き込み、送信する。
『俺も参加する!!!店のことなら気にすんな!なんかの記念日休みだ!!!お前ら当日、風邪とか引くなよ!!!」
……あーあ。送っちまった。
通帳にいくら入ってるか確認しよう……。




