表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
217/245

第205話 ふぇー。

「今から柚子ちゃんに面白いものを見せるね」


「ふぇー!」


 今日のシフトは柚子ちゃんと一緒だ。いつもように店の鍵を閉めて誰も侵入してこないようにしている。二人の空間を邪魔する人間は客だろうが絶対に許さない。


「いくよー?どすこーい!」


 俺の掛け声と共に新商品を陳列している棚がパッと姿を消した。水川なんちゃらが帰ってから少し練習して「消える前出し」とやらを安定してできるようになってきた。正直俺の才能がありすぎて怖い。特に生かすシーンなんて、今後絶対こないと思うので柚子ちゃんに見せて楽しませようと思う。


「ふぇー……」


「どうどう??こんなの見たことないでしょう???」


「ふ、ふぇー……」


「す、すごいでしょ???ほら?本当に棚消えたんだよ??」


「ふ、ふぇ……」


 あれ?「ふぇー!すごーい!かっこいいー!大好き―!」みたいな反応を期待してたのに、柚子ちゃんドン引きしてる気がする。あれれ?


「こ、今後は戻すよ??わっしょーい!」


 俺の掛け声と共に棚が再び姿を現した。我ながらサクッとすごいことをしてる気がする。


「どうどう??すごくない???棚が出てきたよ??」


「ふぇえええ……」


「ゆ、柚子ちゃん?」


 柚子ちゃんが急に、捨ててあったレシートの裏に何か書き始めて俺に見せてきた。



「「怖いです」」



 一生この技は封印しようと思いました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ