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第162話 700。

「店長さん店長さん!」


「どうした」


「スピードくじについて教えてもらってもいいですか!」


 今日のシフトは上神妹と一緒だ。スピードくじはものすごく簡単に言えばくじを引いてもらうだけだが、細かい所で注意点がいくつかある。教えようと思っていたところに丁度質問をしてきてくれてかなりタイミングがいい。


「まず簡単な所から説明すると700円以上買ったお客さんにくじを一枚引いてもらう。1400円なら2枚引く。つまり700円ごとに1枚引いてもらうってことだな。ちなみに箱の裏には料金に対して何枚引けるかすぐにわかる目安表あるから、もしわからなくなったら確認してくれ」


「了解です!あの……質問なんですけど、レジの前に色違いの箱が二つありますが、お客様にはどっちを引いてもらってもいいんですか?」


「あーこれは特に注意してほしいんだけど、未成年には必ず青い箱を引いてもらうようにしてくれ」


「え?……もしかして赤い箱はいかがわしい何かが入ってるんですか!!」


「いや、ある意味惜しいんだけどさ。赤い箱にはビールの割引券とかが入ってたりすんだよ。だから未成年には当たらないようにするために箱を分けてんの」


「なるほど……ちなみに割引券以外にこれって何が入ってるんですか?」


「今回のくじに関しては割引券と無料券だけだな。キャンペーンによっては応募券が入ってたりする場合もあるから今後注意してくれ」


「了解です!」


 俺の長々とした説明をしっかりメモする上神妹。うんうん。真面目で何よりだ。


 メモ書き終えると、慣れた手つきでポケットから靴下を取り出し、スピードくじの中に入れ出した。……なんか自然な動きで当然のようにやってたからスルーしてしまったが、何やってんだこいつ。


「おい。なんで靴下なんか入れてんだ」


「お客様のために、大当たりとしてお兄ちゃんの靴下を入れたんです!」


「ゴミを入れんな」

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