第124話 ふぇー。16
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店長:1時集合で大丈夫?
柚子:ふぇー
店長:1時集合で大丈夫?
柚子:ふぇー
店長:1時集合で大丈夫?
柚子:わかりました!……楽しみにしてますね!
◇
柚子ちゃんとラインをしてから約1週間が経ち、やっと遊びに誘うことができた。誘うっていうか誘ってもらったはずなのに、なんでこっち主導で頑張らなきゃいけないんだろう。……遊びたいから俺も送り続けてたんだけどさ。
というわけで、そんなこんなで今日は遊び(ラブラブデート)当日である。昨日の夜なんて、楽しみが爆発しそうでやばかったぜ。意味がわからないぜ。
待ち合わせ場所は、うちの店から歩いて約5分のところにある、公園の噴水前である。気持ちに余裕を持って15分前に到着した。携帯画面の反射を利用し、大して変わりもしない前髪を再調整する。なんでこんなに緊張しているんだろう……。受験の合格発表並みに緊張してきたぜ。
「ふぇー!」
「ゆ、柚子ちゃん!」
目の前には天使……いや、天使がいた。いつもとは違い、少し化粧をしているのだろうか。ただでさえ天使なのがより天使になっている。白色のニットに花柄のスカート。胸元にはクローバーの形をしたネックレスを着けている。服装がより柚子ちゃんの可愛さを際立たせている。いやぁーまさか生きてる状態で天使に会えると思ってなかったよ。天使バンザイ!天使バンザイ!
……俺は何一人で盛り上がっているんだ。っつか天使天使って俺ボキャブラリー貧相すぎだろ。
「ふぇーふぇー!」
「う、うん!」
柚子ちゃんもよくわからないが俺同様にテンションが上がっているようだ。
さて……盛り上がってきたのはいいが、実はまだどこに行くか何も決まっていない。




