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第122話 キング。6

「師匠!お久しぶりです!」


「よ、よう」


「前回の課題であった、前出しで富士山を登ってきましたよ!」


「ご、御苦労……」


 今日は水川なんちゃらが店にやってきた。本当に登ったのかは知らないが、顔が傷だらけで何かしらの努力をしてきたことが伺える。もう一度登ってこいとは、とても言えるような空気ではなかった。

 

「実は……師匠にお願いがあります」


「ど、どうした?」


「私と一緒にM1グランプリに出てくれませんか??」


「え、えむわん!?」


 急に何を言い出すんだこいつは。富士山に登って頭おかしくなったか。


「はい……。M1です」


「いやいやいや!なんでお前とそんなのに出なきゃいけないだよ!!」


「優勝するためには師匠の力が必要なんです!!!」


「いや……そんな素人がいきなり出て優勝できるほど甘い世界じゃないだろ!」


「何を言うんですか師匠!前出しキングの称号を忘れたんですか!」


「いや、関係ねえよ!お前が思ってるほど前出しキングは万能じゃねえよ!!!」


 頭おかしいじゃないかこいつ。


 ……ってあれ?現状が漫才のようになっている気がする。……もしかしてこれはこいつの作戦か……?実は前出しなんてものはどうでもよくて、俺にツッコミをさせるために、うちの店に毎回来てボケ続けていたんだとしたら……!


「もしかして……お前は俺に漫才をさせるためにずっとボケ続けていたのか?」


「……え?どういうことですか?」


「え?でもさっきM1に一緒に出てほしいって……」


「師匠何か勘違いをしてませんか?M1のMは前出しですよ?漫才なんてしませんよ」


「……結局前出しかあああああああああい!」

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