第121話 うさぎ。7
「ぴょん!ぴょん!」
「…………」
「七海ちゃん久しぶりぴょん!!」
「…………」
「可愛いうさぎさんがやってきたぴょん!!!」
「本日の営業時間は終了致しましたので、またのご来店をお待ちしております」
「24時間営業じゃないぴょん!?」
脳内お花畑さんが店にやってきました。今日は店長さんがお休みで元気がないので、とっとと帰ってほしいです。
「それでご用件はなんですか?」
「今日はお願いがあってきたぴょん!」
「うちの店は恋愛相談所ではないので、お引き取り願います」
「まだ何も言ってないぴょん!!!」
「……どうせ、あかっちさんの話ですよね?」
「違うぴょん!実は……このキャラクターくじの宣伝ポスターを売ってほしいぴょん!」
脳内お花畑さんは最近スタートとした新アニメのポスターを指差していました。女の子に人気の作品で私も好きだけど……このアニメを見てるなんて少し意外。
「好きなんですか?」
「違うぴょん!このポスターに描かれてるキャラクターが赤坂様に似てるからほしいぴょん!」
「……結局あかっちさん絡みの話になるんですね」
「私はいつだって赤坂様ラブぴょん!一途な私可愛いぴょん!ぴょんぴょん!」
「あの……申し訳ないですが、お売りすることはできないです」
「なんでぴょん!?」
「実はこういうキャラクターくじの宣伝POPって、使い終わったら絶対に返却しないとダメなんです」
「そうなのかぴょん……?でもこっそり売ってくれたらいいぴょん!絶対ほしいぴょん!」
「もし返却しなかったら、最悪の場合キャラクターくじ自体が入荷ができなくなってしまうので……」
「とにかくほしいぴょん!意地悪言うなぴょん!最低の女ぴょん!ごみ女ぴょん!」
「ぬっころしますよ」
「ひぃー!」
 




