第100話 ごかい。3
「あなたが今にも襲い掛かりそうないやらしい目つきで私を見るからこんなことになるんですよ!あー男の人って怖い!……ちょっと待ってください。まさか私と関わりを持つためにあえて店の商品を盗み、話しかけて来るのを待っていたんですか……?怖っ!偏差値30もなさそうな顔してるのに怖っ!そういう変なところだけは頭が回るんですね!最低です!ゴミです!一度神社に行ってお祓いでもしてもらえばいいと思います!たぶん何かに取り憑かれてますよ!!!神社に寄った後、自首しに来てくださいね!待ってますから!!」
「だから勝手に盛り上がるなー!!!まず俺が何を盗んだんだよ!」
「ズボンのポケットにお菓子を入れているのを見ました!!!」
「小学生かよ!そんなの盗むわけねえだろ!確認してみろよ!!!」
「どうやら言い訳するのを諦めたようですね!確認します!!!」
そういい、俺のポケットを確認する女性警官。当然盗んでいるわけがないので、何も見つからない。
「あれ……あれ……ない……嘘……」
「…………はぁ。わかりましたか?」
「……ごめんなさい……私勘違いしてました……」
「え……いや……もういいですよ……」
ここまでに急に大人しくなってしまうと対応に困る。さっきまでのテンションどこにいった。
「私、正義感が強すぎて、悪を見ると急に感情が高ぶってしまうんです……」
「……どんな性格だよ」
っつかなんで俺、悪扱いなんだよ。マジで何もしてねえよ。
「……お詫びに何でもします。許してください」
「え……?」
「はい、何でもします。私は許されない事をしてしまいました……」
……何でも……女性警官に何でも好きなことができる……ふーん……そっかぁ……これはもう言うことは一つしかない。
「今すぐ帰ってください」
 




