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闇の光




「…はっ……はぁっ……」


必死に息をする。

そうじゃなきゃ、苦しいから。


苦しいよ。

泣きたい。でも、涙が出ない。


ガチャッ


真っ暗な部屋でドアが開く音がした。

まただ。また、大きい針が腕に射す時間だ。



人間「…おい、お前、注射の時間だ。」


この時間は大嫌いだ。

血を吸いとられる。


痛い。


もう、ボクの未来もないのかな?

自由になりたいよ。

楽にさせてよ。


最初は、すごく抵抗した。


『い、嫌………嫌…いやぁぁぁぁぁあっ!!!!!!』


すごく暴れた。

でも、そのせいで。


人間『暴れるな!……いっ!』


注射というものが人間の顔をずっ…と切れてしまった。

とても深く。


『あぁ……ご…ごめんなさい……』


人間『こ、こいつ!!!』


ガッと頭を殴られた。

そして、気絶してしまった。


起きると、縛られていた。


目の前にはその人間は大きなハサミを持っていた。


そして…舌を捕まれ


ジョキンッ!


『!!!』


そのせいで

もう二度と話せなくなってしまった。


小さい頃に人間の一人と遊んだことがあった。とても楽しくて楽しくて毎日が楽しみだった。


だけど、そのせいでその子は人間同士でいじめられていた。


石を投げられて

その所をみたボクは助けた。


だけど、目を直撃されて

右目がみえなくなってしまったことがあった。


仲がよかった人間にも、ボクと同じことになっていた。左目をやられていて血が流れていた。


ボクは、仲がいい人間から自分から離れた。また、仲良くしたら同じことになるかもしれない。そう思いボクは目の前から消えた。


まるで、そのようだ。


射した後は青くなっていく。

もう、苦しいな。



仲がよかった子は今は何しているのだろうな。また、会えた時は謝りたいな。



「……はっ…はぁ」


でも、生きれたらの話だけどね。


ガチャッ…


次は、なんだよ?

注射もしたし、次は暴力か?


暴力の時間はまだ早いのに。


人間「……見つけた…!」


あの人間達と違って、ボクと同じ年ぐらいの方目を眼帯みたいな奴をつけている人間が来た。


「…はぁ……はっ…はあっ」


人間「……よかった…」


その人間は目から水が流れていた。

あぁ、これが涙か。


懐かしいな。


そして、いきなりギュッと抱き締められた。

とても、暖かい。


人間「生きてた…!お父さんから聞いて見に来たんだ!」


涙を流して強く抱き締める。

もしかして、あの仲がよかった人間か?


人間「……ね、逃げよう…!」


ボクは、ゆっくりとコクンと首を縦に振った。


ボクの目はとても熱くなった。

そして、頬に伝っていく物があった。


ボク、泣いているのかな?


泣いている?


なぜか、とても嬉しかった。


そして、久しぶりに笑った。

やっと、自由になれる。


人間「…ご、めんね……早めに行けばよかった。そしたら、こんなことには。」


抱き付いたまま、言う。


そんなことはないよ。

君は悪くないよ。


ボクが悪いんだよ。

伝えたい。だけど、声が出ない。


どうすればいいの?



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