出会い
よし
と立ち上がるろうとするが、腰が固まっていてその痛みが、いくらか座っていた事を思わせた。
伸びをし、歩き出そうとする時
「あれ?!秋音やん?!!」
馬鹿でかい声が聞こえた
目の前に颯爽と現れたのは、黒いロードバイクにギターを担いでいる 海原階だった。
え、呼び捨て??!
キーンコーンカーンコーン。
入学式が終わり、クラス発表があった。クラスは4クラス。秋音は1組らしい。
仲良しのよっちゃん。有東美子とはクラスが離れてしまった。
よっちゃんとはもう幼稚園からの付き合いになる。なんでこんな仲良しになったのかは覚えてはないし、気づけば隣にいて当たり前の腐れ縁。
よっちゃんは、すらっと背が高く目が切れ長、そしてとても美人なのである。そして優しいときた。
モテないわけもなく、私が何度男子から連絡先やらの仲介を頼まれたことか、、
だけど、よっちゃんはそれ系には全く興味を示さなかった。そう、私だけが知っている。
よっちゃんはいわゆる、オタク。と呼ばれるやつ?らしい。
アニメの男性にしか興味が湧かないらしく、なかなか話はついていけないけど、まあそれはそれで楽しい。
そんな空気のような、よっちゃんにでさえ私の痣は言えずにいる。
「残念、違うクラスだねー私2組だ」
「ほんと、残念だね。でも行き帰りは一緒だし」
「そだね、ならまたあとでね!」
にっこりと私にいつもくれる、栄養のような太陽のような笑顔をくれ、私は1組へ入る、
キョロキョロと机に貼られた名前を確認しながら、机の隙間を身体をもじりながら探した
あ!あった!
と見つけたと同時に目に入ったのは
ギターの先の部分だった。
(後から階は行ってたけどネックと呼ばれる部分らしい)
どうやら、隣の席の男の子がギターを背中に背負って座ると言う行いをしている為、その先の部分が私の席にまで侵入し座れそうになかった。
それにその男の子。イアホンをして
うつ伏せで明らかに睡眠に入ってあるのである。
え、、、どうしよう。
起こす?怖い人だったら、、
髪の毛は金のメッシュ、ピアスはこっちから見えるところに三つ。
ど、、どうしよう。
一人焦っていると、クラスルームの時間になり
ガラッとドアが開き、入学式の時に紹介のあった担任の須藤先生が入ってきた。
「はい、クラスルーム始めようー起立」
みんながはーい、えー
なんて口口言いながら立ち上がる
もちろん。この、男の子は起きない。
「おい!海原階か、おきろ!」
先生に大声を出され、まるでテレビの中のおもしろ映像をみてるような驚き方をし
はっい!!とビクッと男の子は立ち上がった
クラス中の視線が男の子に集まり、まだ寝ぼけているその子は、一生懸命に状況判断をしていた。
「おいー、階!お前寝るなよー」
多分同じ中学なのだろうか、これまた陽キャと見えそうな、一人の男の子が言った。
「うるせー」
なんて頭をかきながら座る海原階と目が合った。
少し含み笑いの浮かべた彼は、髪の色に似合わずとても愛らしいエクボが見えた。
ぱっちり二重の大きな目は、宇宙のなんとかホール。みたいに、吸い込まれそうな男の子だった。
そして実際、私は逆らえない重力のように
彼の中に堕ちていく事を
その時はまだ知らずにいた




