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青葉のおと  作者: 光瑠
10/12

胸の音



オーロラは、また夜の黒へ消えた。

また黒のなかで、輝ける瞬間を。太陽か来るプラズマとやらを待つのだろうか。




「一緒におらんか」



階は言った後、照れくさそうに目を逸らした。


あ、左側にエクボがある。

エクボは前世に、なんだったかな

そうだ。キスされた証とやららしい。



いいな、その愛らしさ、私にも欲しいな。


私は階の手を握った。

それが、私なりの回答の精一杯だった。


「秋音の手あったか」


そう言って、繋いだ手は階の羽織っているジャージのポッケへと包まれていった。




この夜で、ただ待つのか居るのかわからない時間も、あなたとなら。



なんてドラマでよくありそうなシチュエーションに、自分が置かれている。

そうか、今までこんな臭いことよく言えたもんだ。と横目で見ていた自分を怒ってやりたい。



「帰ったらさ、、、」



と階が言いかけた時、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。


「おい!!お前ら!なにしてる!」



声の主は、引率の木下先生だった。


大卒後すぐの体育教科担任の男の先生で、身長が高く、もちろんスポーツ万能なので女子の中でも人気が高い。

そして何より、歳が近い事もあり話の通りやすさが、他の先生とは違う。と誰かが言っていた。


「すみません、喉乾いてしまって。したら秋音と自販機のとこで会ってん。

先生!すごいんや!オーロラあってつい」


小さい子供が一生懸命わかって貰うために話すように、階が先生に説明していた。


「すみません、寝れなくて」


私が言うと


「状況は理解した。

明日に向けて早よ部屋戻れー」


と言いながら木下先生は階の両肩をポンポンと叩き、出入り口へと導かれた。


「はーい」


2人揃った返事がおかしく、階とまた目があった


あ、エクボ。


ずっと隣で見ていたいな。




布団に入っても胸の音は収まってくれそうにはなかったけれど、なんとか目を瞑り


睡眠へ落ちることに成功したのだった。

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